句読点を適切に使う

2019年3月29日

 

句読点を用いるときに重要なのは、センテンスごとの文量です。

ひとつのセンテンスは、長すぎても、短すぎてもいけません。

例文をいくつか用意したので、読んでいきましょう。

 

 

例文1 読点の多用
 1970年創業の我社は、当初、すきま風が吹きこむガレージを社屋とし、2人の社員と共に研究開発を進め、3年後に自社の技術を発展させた製品Aの開発に成功し、製品Aが全国的に流通しはじめたことをきっかけに、一気に軌道に乗り始めた。

 

ひとつのセンテンスでこれほどの情報を運ぼうとしたら、読み手にかかる負担は大きくなりますね。

読点の多用ということで例に挙げましたが、句点が圧倒的に少ないと言いかえることもできます。

それでは、次の例文を見てみましょう。

 

 

例文2 句点の多用
 我社は1970年に創業した。当初はすきま風が吹きこむガレージを社屋としていた。2人の社員と共に研究開発を進めていた。3年後に自社の技術を発展させた製品Aの開発に成功した。製品Aが全国的に流通しはじめたことをきっかけだった。一気に軌道に乗り始めた。

 

句点を多用し、文を短く切りすぎていますね。

全体を通して、どこか無機質で不躾な印象を受けてしまう文体になっています。

 

ふたつの例文を比較しながら、バランスよく書きかえてみましょう。

 

 

改善文
 我社は1970年に創業した。当初はすきま風が吹きこむガレージを社屋とし、2人の社員と共に研究開発を進めていた。3年後、自社の技術を応用した製品Aの開発に成功した。製品Aが全国的に流通しはじめたことをきっかけに、一気に軌道に乗り始めた。

 

句読点をバランス良く使うことで、文章はもっとわかりやすくなります。

 

読書や執筆の経験に乏しい方は、適切な文量の感覚がつかめないかもしれません。

その場合、自分が書いた文を実際に声に出して読むことをおすすめします。

自分自身で「読みづらい」と思ったときは、句読点を調整することから始めましょう。

 

Posted by 赤鬼