「サ入れ言葉」を使わない
今回は「サ入れ言葉」について考えます。
ラ抜き言葉と違って、あまり馴染みのない言葉かもしれませんね。
まずは例文を見てみましょう。
サ入れ言葉の例
● 私にやらさせてください。
● 来週は休まさせてもらいます。
● 謝罪文を書かさせたい。
● あのステージで歌わさせてもらいます。
赤字で示したのは、すべて必要のない「さ」です。
意味は通じるものの、文法的には正しくないとされています。
ためしに、改善した文章を読んでみましょう。
改善文
● 私にやらせてください。
● 来週は休ませてもらいます。
● 謝罪文を書かせたい。
● あのステージで歌わせてもらいます。
こちらのほうが自然な文章であることは、誰が見ても明らかですね。
サ入れ言葉は動詞を間違って活用した結果ですので、当然です。
それでは、どんなときにこれを使ってしまうのでしょうか。
サ入れ言葉を使ってしまう場面は、主に3つあります。
1つは、へりくだった表現をした場合です。
要するに、丁寧な言葉づかいで書こうとした結果、「さ」が混入したのです。
2つ目は、使役表現を使おうとした場合です。
これは「○○に~させる」を無理にはめ込んで、余計な「さ」を組み込んでしまったということです。
3つ目は、依頼を表現しようとした場合です。
使役表現の場合と似ていますが、「~させてください」の「さ」を同時に持ちこんでしまったのです。
言葉に正解不正解はないものの、これらはすべて間違った使い方であるとされています。
文章を書くときには、サ入れ言葉を使わないようにしましょう。
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