「なので」を文頭に使わない

 

文章を書くにあたって、話し言葉を前面に押し出すことは避けるべきです。

特に、文頭に話し言葉をもってくると、その後に続く内容の品格が落ちてしまうのです。

今回は、気を抜くと使ってしまいそうな「なので」について考えていきましょう。

 

 

原文

この部品は、当社の主力商品です。

なので、今後もさらなる改良を重ねていく予定です。

 

会話では自然に使われる表現ですが、文章として書く場合には適していません。

理由としては、大きく分けて2つあります。

1つ目は、「なので」が話し言葉であること。

2つ目は、「なので」が接続詞として認められていないことです。

 

接続詞として認めるかどうかはまだまだ議論の余地がありますが、いずれにしてもくだけた表現であることに変わりはありません。

例文のようなビジネス関連の文章だとすれば、残念ながら書き手として失格です。

 

そこで、このように表現してみてはいかがでしょうか。

 

 

改善文

この部品は、当社の主力商品なので、今後もさらなる改良を重ねていく予定です。

 

「名詞+なので」とすれば、書き言葉として成立させることができます。

「なので」を使っていることに変わりはありませんが、このように表現すれば違和感なく読むことができます。

 

ただし、これでもまだくだけた表現であることに変わりはありません。

もっと堅い文章を書く場合には、最初から「なので」を使わないようにするのが得策です。

 

 

例文

この部品は、当社の主力商品です。

したがって、今後もさらなる改良を重ねていく予定です。

 

見てわかるとおり、「なので」は使っていませんね。

その代わり、例文のように他の接続詞に置きかえているのです。

このように工夫すれば、文章の意味合いを変えることなく、かしこまった印象になります。

 

置きかえるべき接続詞は、文脈によって変わります。

「したがって」「そこで」「そのため」などが代表的な例ですね。

前後関係をみながら、その都度判断しましょう。

 

 

 

コラム

Posted by 赤鬼