触覚を使う

今回は、触覚について考えましょう。

人間は、何かに対して「触りたい」と思うことがあります。

動物に触れてみたいとか、やわらかいクッションを抱きたいとか、興味があるモノを手にとってみたいとか。

時おり、この欲求は犯罪の要素をはらんでしまう場合もあります。

裏を返せば、触覚は、理性がどこかに飛んでしまうほど強い力をもった能動的な欲求でもあるのです。

これを、文章に上手く利用しましょう。

原文

あの人と会いたい。

声を聞きたい。

誰かに対する想いがこもった文ですね。

最初の文では視覚、次の文では聴覚をもって、それを表現しています。

ここに、触覚を組み込みましょう。

改善文

あの人と会いたい。

声を聞きたい。

この腕で抱きしめたい。 

たった一文が追記されただけで、原文よりも強い想いを感じさせる文になりました。

「この腕で抱きしめたい」という具体的な行動をもって、読み手に訴えかけていることが要因です。

能動的なことを表現するには、触覚がとても有効です。

ほかにも触覚は、温度を確かめるなど、未知の物体の様子を探るときの危険予知に使われたりもしますね。

つまり触覚は、基本的な情報を得るためにあたって、とても重要な感覚のひとつなのです。

しかし文章では、どちらかといえば「視覚」や「聴覚」に頼ることが多いようにも感じます。

ご紹介したように、私たちには「触覚」という読み手に強烈な印象を与える手段があります。

使いどころを吟味した上で折り込めば、必ず効果を生み出します。

触覚に意識を向けながら、執筆してみましょう。

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