書き手としての語彙力

2018年11月18日

今回は、語彙力についてあらためて考えます。

 

そもそも、「語彙力」とは何でしょうか。

語彙というのは、平たくいえば言葉や単語のことです。

厳密な定義はさておき、ここでは「どれだけの語彙をもっているか」と解釈して差し支えないでしょう。

 

ただし、これはあくまで一般論です。

もうすでに理解していたという人も多いでしょう。

書き手として理解しておくべき語彙力は、ここから先の内容です。

 

実のところ、語彙力には2つの種類があります。

「理解語彙」「使用語彙」です。

 

それぞれ見ていきましょう。

 

 

理解語彙

理解語彙とは、理解できる語彙です。

つまり、見聞きしたときに理解できる言葉のことです。

 

たとえば、「憮然」という言葉で考えましょう。

 

あなたが、この言葉を知っていたとします。

「憮然(ぶぜん)」という読み方や、単語の意味を、知識としてはもっているわけです。

 

ただし、この言葉の使い方がわからなかったり、使ったことがなかったりと、実用レベルに達していない場合もあるでしょう。

そうなると、「憮然」は、あなたにとっての理解語彙となるわけです。

 

 

使用語彙

使用語彙とは、使用できる語彙です。

読み書きするときに使える語彙のことを指します。

 

 

前項でご紹介した理解語彙は、読んだり、聞いたりしたときに理解できる言葉でした。

その言葉を使いこなせるようになった場合、使用語彙として扱われるわけです。

 

使用語彙は、言葉の意味がわかっていることもちろん、使いどころも適切に判断できることが求められます。

 

たとえば、「なおざり」と「おざなり」です。

あなたは、これらの区別ができて、適切に使い分けることができるでしょうか。

 

「いい加減に済ませる」という意味では、どちらも似たような言葉ではあります。

しかし、その意味する内容は、やはり大きく違います。

 

● 「なおざり」は、(物事、人に対して)何もしないこと

● 「おざなり」は、(物事、人に対して)適当に済ませること

 

もしも、これらを区別できなかった、あるいは間違って覚えていた場合、「なおざり」と「おざなり」は使用語彙とはいえません。

 

 

 

書き手としての語彙

理解語彙と、使用語彙。

書き手に必要なのは、いうまでもなく使用語彙ですね。

 

多くの言葉を理解できるよう努力するのは、とても良いことです。

しかし、書き手は文章を書いて発信するわけですから、それだけでは不十分です。

どれだけ多くの言葉を正しく扱えるかが重要なのです。

 

当然ながら、語彙の数量で考えれば、圧倒的に少ないのは使用語彙です。

どんなに経験豊富な書き手であっても、この傾向は変わりません。

 

書き手としての語彙力を鍛えるためは、使用語彙を一語でも多く増やすことが必須です。

理解していても、使用できない言葉。

これを、実用レベルに引き上げていきましょう。

 

 

■ 参考