【文章を削る】「第一語に打つ読点」は省略できる【文字数の制限】
「文字数の制限が設けられた媒体」で執筆することがあります。
意外にも書き手は「文字数が足りないこと」に悩むよりも、「文字数が多すぎること」に悩むことが多いのです。
どこかを削ることで微調整しなければならないとき、なるべく「文章の内容」には手を加えたくないはずです。
そこで「第一語に打つ読点」を優先して削ってみてはいかがでしょうか。
「第一語に打つ読点」は省略できる
例をみながら考えていきましょう。
例
● つまり、彼女は恋をしているのだ。
● つまり彼女は恋をしているのだ。
この例文でいう第一語は、「つまり」です。
この後に読点がないからといって、さほど読みづらくなるわけではありません。
ほとんどの文章で「第一語に打つ読点」は省略することができるのです。
ほかにも「そして」「やはり」「たとえば」といったように、さまざまな言葉に流用できます。
このことから「第一語に打つ読点は不要である」と主張している書き手もいるようですね。
文によって差異がある
ただし、これもやはりケースバイケースで考えたほうが良いでしょう。
例
● しかしだからといってネガティブなことばかり言われ続けると気が滅入ってしまう。
● しかし、だからといってネガティブなことばかり言われ続けると気が滅入ってしまう。
読点がなかったとしても、読める・通じるのは間違いありません。
しかし読みやすさで考えれば、2番目の例文に軍配が上がるのではないでしょうか。
最初の例文には読点がないため、冗長になっているような印象を受けます。
2番目の例文では、第一語のすぐ後に読点を打つことによって、視覚的な間をおくことができています。
読みやすいのはもちろん、「しかし」を受けたあとの内容を読点が強調しています。
読点を打つかどうかは”その都度”判断すべき
書き手は「文の長さ」や「ほかの読点の有無」をみながら、臨機応変に判断すべきです。
たとえば次のようなパターンであっても、必ずしも不正解とはいえないのです。
例
● しかし、だからといってネガティブなことばかり言われ続けると、気が滅入ってしまう。
● しかし、だからといって、ネガティブなことばかり言われ続けると気が滅入ってしまう。
● しかしだからといって、ネガティブなことばかり言われ続けると気が滅入ってしまう。
もしもこの文で上手に省略できないのであれば、ほかの文で検討してみることをおすすめします。
「第一語に打つ読点」の場合は、比較的ラフに省略できる箇所であることは間違いありません。
かならずどこかの文に「不要な読点」があるはずで、そちらを探してみましょう。
執筆において「削る」という作業は、大きなウェイトをおいて取り組むべきことです。
ただし書き手が機械的に省略することによって、文章が読みづらくなるのは本末転倒ですね。
読みやすさに影響がないように、その都度判断しながら省略しましょう。
■ 参考
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