【存在意義】「その他」の登場人物【設定を考える】

2019年10月2日

 

主人公やヒロインの設定には力を入れるはずです。

物語に敵役がいれば、その描き方にも工夫を凝らすでしょう。

しかし「町人A」「通行人B」「先客C」など、場面に居合わせた登場人物の描き方はそっちのけになりがちです。

今回は「その他」の役回りを担う登場人物について考えましょう。

 

 

登場するからには理由がある

人物が場面に登場するとき、2つの理由が必要です。

 

ひとつは、その登場人物が必要とされる理由です、

「いてもいなくても変わらない登場人物」であれば、あえて書く必要はありません。

なんらかのかたちで物語に作用させるべく、書き手は登場人物に「存在意義」を付与します。

物語を書く上では必須であり、登場人物が存在する前提となる部分ですね。

小難しい表現にはなってしまいましたが、これは思ったよりも自然に実現できるはずです。

 

もうひとつは、場面に居合わせた理由です。

「その場にいるはずのない人物」に読み手は混乱するため、物語を書く上ではとても重要です。

しかし書き手は、この「場面に居合わせた理由」を見落としがちです。

登場人物の動きに整合性をとらなければ、その場面はおろか、物語自体が破綻しかねません。

今回は、後者の理由について考えていきます。

 

 

登場人物を設定を考える

たとえば主人公が、「平日の昼間にファミレスに入った」としましょう。

主人公が入店したその店舗には、何人かの先客がいました。

 

● 先客A   サラリーマン

● 先客B   OL風の女性

● 先客C,D,E 女子高生

 

土日ならまだしも、この場面は「平日の昼間」です。

場面の立て付けが破綻しないよう、その場に居合わせた理由を考える必要があります。

それぞれの設定を考えて整合性をとりましょう。

 

● 先客A サラリーマン

⇒ “営業マン”がレストランで休憩している。

● 先客B OL風の女性

⇒ “休憩時間に外出”して食事をとっている。

● 先客C,D,E 女子高生

⇒ “夏休み期間”に、友達3人で談笑している

 

上記のように、それぞれの設定を細部まで考えます。

まさに「場面に居合わせた理由」ですね。

これがなければ読み手がファミレスの場面の違和感を覚えたり、ややもすると成立しなくなったりと、さまざまな不具合が生じます。

書き手はこの設定を怠ることなく、きちんと考えながら場面を構築しましょう。

 

 

すべてを描く必要はない

細部まで考えこんだ設定ではあるものの、そのすべてを文章化する必要はありません。

書き手は「読み手に伝える部分」と「そうでない部分」を選別しましょう。

 

前項の例でいえば、ファミレスにいた先客全員を描写する必要はありません。

書き手の目論みとして「舞台が夏であること」を読み手に示したかったとします。

その場合は「女子高生」に着目することで、そこから今が「夏休み期間」であると言及できます。

もちろん「先客の存在」が物語に影響しないのであれば、「平日とはいえランチタイムはやはり賑やかだった」などといったように意図的に触れないこともできます。

 

すべての設定を読み手に伝える必要はありません。

読み手に必要な情報だけを選んで、的確に描いていきましょう。

 

■ 参考

創作

Posted by 赤鬼