説明しすぎは逆効果

2017年11月22日

 

たくさんの説明が、文章をわかりやすくするとは限りません。

あえておおざっぱに書いたほうが、読み手に伝わることもあります。

例文を見てみましょう。

 

 

原文

このプリンターは、改良されたビジネスインクジェットが搭載されています。

当社比でおよそ20%、印刷スピードが改善されました。

待ち時間の短縮につながり、業務効率も向上するでしょう。

 

「このプリンターがいかに優れているか」を伝える文章ですね。

なにかと説明していますが、どれも効果的とはいえません。

この書き方では、趣旨がわかるような、わからないような文章になっています。

 

次の文で、伝え方そのものを変えてみましょう。

読み手はどのように感じるでしょうか。

 

 

改善文
このプリンターの魅力は、印刷スピードの早さです。

 

こちらのほうが、圧倒的にわかりやすいですね。

文の趣旨をシンプルに伝えることができています。

細かい内容や期待できる効果は、別の箇所にまとめれば良いでしょう。

 

ここで重要なポイントです。

読み手は、必要な情報を取捨選択しながら文章に目を通しています。

いくら書き手が100%伝えようと努力しても、そのすべてを受け止めてくれるわけではありません。

まずはこれを理解しましょう。

 

つまり、余分な説明が多くなってしまうと、読み手にとっては単なるノイズになりかねません。

書き手として、ときには説明しない勇気をもつことが重要なのです。

 

読み手にわかってもらうため、必死になるのは悪いことではありません。

しかし、説明のしすぎはかえって逆効果になってしまうのです。

空回りしないよう、少し肩の力を抜いて書きましょう。

 

Posted by 赤鬼