小説の構成要素

2018年6月13日

小説は一体、「何」でできているのでしょうか。

書きはじめる前に、小説を構成する要素について考えましょう。

一般的な小説では、3つの要素から構成されています。

 

 

1. 文章

まずは、目に見える部分です。

当然ながら、文章がなければ小説とはいえません。

 

絵が必要であれば漫画を書けばいいし、動画が必要であれば映画を撮ればいい。

“小説を小説たらしめる”ためには、文章の存在が不可欠なのです。

 

これは、純文学でも、娯楽小説でも、ライトノベルでも同様です。

文章は、小説にとってもっとも大きな要素といって差し支えないでしょう。

 

 

2. ストーリー

次からは、目に見えない部分ですね。

小説を書くうえで、もうひとつ重要になる要素はストーリーです。

 

ストーリーと聞けば、「あらすじ」のようなものをイメージするかもしれませんね。

いわゆる「場面の展開」ですが、もちろんこれもそのひとつです。

 

しかしここで定義される内容は、ほかにもあります。

舞台設定や時代背景、登場人物の性格や人数などの、細かな要素もこれに含まれます。

3つの要素のなかでも、ストーリーはもっとも複雑であるといえます。

 

 

3. テーマ

最後に挙げるのは、テーマです。

「小説」と銘打つ読み物であれば、どのような作品にもかならずテーマが存在します。

 

テーマの設定には、主に2パターンあります。

ひとつは、書き手自身が○○について書こうと決めて設定するパターン。

もうひとつは、書いているうちにおのずと浮かび上がってくるパターンです。

 

たとえば、このような事例です。

● 「仲間との絆」をテーマにして、青春物の小説を書き始めた

● 青春物らしく、途中で「恋愛要素」も入れることにした

● 書き進めるうちに、「優先すべきは恋か、それとも友情か」にテーマがすり替わっていた

 

どちらかのテーマに絞り込むことは、決して不可能ではありません。

作者がこれを自覚して、比重のかけかたを工夫すれば良いのですから。

一方で、このように成り立ちが異なるテーマであっても、共存は可能です。

テーマとして機能する領域が違うだけで、本来相反するものではないからです。

 

書き手として重要なのは、テーマの成り立ちを区別できるようになることです。

 

 

まとめ

小説のなかには、実験的な作品も数多く存在しています。

そういう意味では、「文章」「ストーリー」「テーマ」の3要素が、絶対条件ではないことは確かです。

 

しかしそのような例外的な小説を書ける作者は、すでに執筆のノウハウを知っているでしょう。

一般的な作品も書ける作者だからこそ、例外にチャレンジできるのです。

 

「文章」「ストーリー」「テーマ」

今回は「小説としての体裁」を学ぶという意味で、欠かせない3要素をご紹介しました。

これから執筆にチャレンジする人は、意識して書き始めましょう。

 

 

創作

Posted by 赤鬼