【執筆用PC】スペックの見方や考え方【学習コスト】
PCの性能とは、どのような部品が搭載されているかによって決まります。
これがいわゆるスペックであり、PCの購入時にはもっとも重要な判断基準となります。
正直なところ、文章を書くだけならどんなスペックでもかまわないと考えています。
しかしせっかくなら快適に使いたいですし、予算の許す限り、良い買い物をしたいところです。
今回は執筆用PCの購入を考えている人に向けて、スペックの見方や考え方をご紹介します。
CPU
PCの性能を決定づける最も大きな要素は、CPUです。
CPUとは、人間でいう「頭脳」にあたるパーツです。
Intelであれば「Celeron」や「Core i~」、AMDであれば「Athlon」や「Ryzen~」との製品名で販売されています。
原則として、数字が大きいほうが高性能です。
● Intel: Celeron < Core i3 < Core i5 < Core i7
● AMD: Athlon < Ryzen 3 < Ryzen 5 < Ryzen 7
執筆するためだけのPCであれば、廉価CPUの「Celeron」や「Athlon」でも仕事はこなせるでしょう。
ただしCPUの世代やPCの構成によっては、ちょっとしたブラウジングですらモタつくこともあります。
とくにこの「世代」の概念については、CPUを選ぶときに注意してほしいところです。
CPUは販売・製造時期によって「第〇世代」と区別され、性能が大きく変わります。
たとえば「Core i7が搭載されているPC」を買ったとしましょう。
しかしそのCore i7が「第一世代」であった場合、現行のCore i3搭載PCよりも性能は劣ることになります。
できるだけ高性能なPCを検討しているのなら、「CPUの世代」も含めて、数字の大きいものを選びましょう。
メモリ
PCが稼働するとき、CPUがさまざまな処理を実行します。
そのデータやプログラムを一時的に記憶するパーツがメモリです。
PCのメモリは「RAM」とも呼ばれ、「4GB」「8GB」「16GB」などで表記されています。
これもまた、基本的には数字が大きいほうが高性能です。
メモリの良し悪しは、「机の広さ」にたとえて考えましょう。
たくさんの作業をするなら、机は広いほうがいいに決まっています。
せまい机で無理をすると、作業は煩雑になりますし、効率も下がるでしょう。
かといって広すぎる机が便利とはいえませんから、ちょうどいいものを選びたいところです。
メモリにはたくさんの種類や規格があり、厳密なスペックはそこで決まります。
通常使用であれば「〇〇GB」の数字をみていれば問題ありません。
文章を書くだけなら、4GBでも十分です。
ただし現在はメモリの価格も安くなりましたから、価格差を許容できるのなら、8GBや16GBを選んでもいいでしょう。
ストレージ
次に考えたいのは記録媒体、いわゆるストレージです。
一般的には「HDD」や「SSD」と呼ばれていて、PCのデータを保管するパーツです。
当然ながら、容量が大きいほど製品としての優位性があるといえます。
ストレージの容量はスマートフォンを選ぶときにも考えているでしょうから、CPUやメモリとは違って、感覚的に理解できるパーツですね。
今から買うならHDDではなく、SSDをおすすめします。
HDDの安さは魅力的ですが、データの読み込みや書き込みのスピードは劣ります。
実際に使いながら比較してみると、体感できるほどの違いがあります。
予算が足りないとか、最初からサブPCとして運用するつもりだとか、特別な事情がない限りはSSDを選びましょう。
肝心の容量ですが、実はこれが悩みどころです。
ストレージもまた数字が大きいほど保存可能な容量が増えるわけで、そのぶん価格もはね上がります。
ただしストレージの容量の場合、PCの性能とは別の考え方をしなければなりません。
たとえ容量にお金をかけたとしても、操作の快適性を得られるわけではないからです。
とくに執筆用のPCであれば、動画ファイルのような大きなデータを扱うことは少ないでしょう。
すると、せっかく大容量で高額なストレージを買っても持て余してしまう可能性があるのです。
ひとつの考え方として、PC内部のストレージ容量は必要最小限におさえてもいいのではないでしょうか。
もしも保存領域が不足したら、クラウドサービスを利用すればいいのです。
物理的に保存するよりも、クラウドにアップロードしておいたほうがデータ消失のリスクも下がります。
私自身、内部ストレージにはあまりこだわりがなく、今使っているPCの容量は250GBです。
クラウドサービスを併用していることもあり、今のところ内部ストレージの容量不足を感じたことはありません。
引き受けるべき学習コスト
文章を書くことだけを目的とするのなら、たとえどれだけ低スペックなPCでも十分に作業できるでしょう。
たとえば「動画編集用PC」「ゲーミングPC」のように、常に高性能を要求されるわけではありません。
これは大きなメリットである反面、ユーザーからすると悩みどころにもなります。
要求されるスペックが明確でないと、「なにを買ったらいいのかわからない状況」を加速させる要因になるからです。
私は実験の意味もこめて、第一世代のIntel Core i5 を使っています。
ここまで古い世代のPCはさすがにモタつきが多く、動画はもちろん、ブラウジングの読み込みも遅いです。
が、執筆作業は普通にこなせています。
今からあなたが新しく執筆用PCを買うとなれば、どんな安物を選んだとしても、私のPCよりは高性能になるでしょう。
書き手のスタイルに合わせて選ぶのは大前提ですが、そのためには事前に知識を仕入れることが大切です。
予算が潤沢な予算があるとすれば、その時点での最新PCを買えば間違いありません。
自分の用途にあわせたスペックについても、自分がかけられる予算についても、「過不足のないPC」を選びたいのなら、この学習コストは引き受けるべきです。
最初のうちは苦労するかもしれませんが、月日が経つごとに自然と詳しくなってくるはずです。
今回の記事がそのきっかけになれば幸いです。
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