自分を律することで冷静に書く
自分の気持ちや考えを文章で表現するのは、すばらしいことです。
ただし、それを押し付けてはいけません。
良い文章を書くためには、自分を律する必要があります。
例文1
タバコはくさい!喫煙者なんてみんなクズだ!
タバコへの嫌悪感や、喫煙者に対する怒りを表現しています。
たしかに気持ちは伝わりますが、あまりにも感情的な文です。
例文2
分煙化が進んだおかげで、タバコの嫌なにおいに悩まされることが少なくなった。喫煙者の協力には感謝しているが、さぞ肩身がせまいだろうとも思う。
しかしながら、未だに路上喫煙している人が多く見られるのもまた事実だ。ほかの喫煙者のイメージダウンにつながるので、しっかりとマナーを守るべきだと思う。
分煙化に言及することで、タバコへの嫌悪感をポジティブに変換しています。
喫煙者に対しては、その立場を理解した上で感謝しているのが伝わりますね。
一方で、マナーを守っていない喫煙者には厳しく注意を呼びかけていますが、押し付けがましい印象は感じません。
このように、同じテーマであっても、書き方によって伝わり方が変わってくるのです。
例文1は、文面に稚拙さが滲んでいますね。
書き手の感情を表現することはできても、この文章が人を動かす力は持っているとは思えません。
例文2の場合は、多角的な視点から物事を捉えながら、冷静に分析できています。
主張に説得力がある、良い文章です。
ただ感情を押し付けても、伝わるとは限りません。
熱意は内に秘めながら、表現するときは常に冷静な自分でいましょう。
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