【創作】文章のリズムを考える【効果や作用】
今回は文章のリズムについてご紹介します。
概念としては、多くの書き手が理解していることですね。
しかし実践するとなれば巧く扱えないのが、文章のリズムです。
「リズムがもたらす効果」や「作用する箇所」を見据えながら、考えていきましょう。
文章のリズムがもたらす効果を考える
リズムを意識することで得られるメリットのひとつは「読みやすさ」ですね。
ここで書き手は、読みやすい文章にどのような効能があるのかを理解しなければなりません。
理想的な「読みやすい文章」であれば、内容がスラスラと頭に入ってくるはずです。
このとき、読み手の意識は途切れることなく、作品の世界に留まっているでしょう。
つまりリズムのある文章は、読み手を文章に引き込む効果が期待できるのです。
リズムの作り方
文章のリズムは複合的にもたらされるもので、かんたんに作ることはできません。
どのような言葉を選んで、どのような表記を使うのか。
どこで改行して、どこで句読点を打つのかによっても変わります。
数ある工夫のなかでも実践しやすいのは、文末の書き方ではないでしょうか。
「~た」を連続させるかどうかで、文章のリズムは変わります。
一般的な読みやすさを求めるのであれば、「~た」「~だ」「~である」などを適度に使い分ける書き方が推奨されています。
一方で、たとえば鬼気迫る場面を描きたいのであれば、短い文章で「~た」を連続させる書き方であれば緊迫した印象を演出できます。
語尾を工夫して、意図をもって文末を書くことで、文章にリズムが生まれます。
「イメージ」の手助けに
文章のリズムは「読み手に与える印象」に作用します。
読み手に「ニュートラルな理解」を求める場面であれば、適度に使い分たほうがいい。
鬼気迫る場面に同調してほしいのであれば、「~た」を連続した文章から心情に触れさせたほうがいい。
このように、リズムからもたらされる印象によって読み方を操作してしまうのです。
読み方を操作できるということは、いいかえれば、読み手の「イメージ」を手助けすることもできます。
方向性をもったリズム、文章から概念が浮上するときのサポートとなり、高い純度での理解を促すことが可能になるのです。
リズムがどのように作用して、どのような効果をもたらすか。
書き手はこれらを見据え、リズムを意識しながら執筆していきましょう。
■ 参考
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