読み手を振り向かせるために【読まれないことが前提】【書き手にできること】
こちらを見ていない人を振り向かせるには、声を張ったり、肩を叩いたりする必要があります。
どんなに素晴らしい作品を仕上げたとしても、それが読み手の目に入らなければ意味がありません。
今回は、読み手を振り向かせる工夫について考えていきましょう。
「読まれない」が大前提
私たちは「文章を読んでもらう機会」に恵まれていました。
子どものころは、両親への手紙を書きましたね。
学校では、夏休みの思い出を作文にしました。
会社では、業務に関する書類を作成することもあったでしょう。
彼ら・彼女らは、あなたの書いた文章に目を通し、なにか言葉をかけてくれたはずです。
しかしそれが小説となれば、話は変わってきます。
「小説の読者」は、お父さんやお母さん、担任の先生、会社の上司ではありません。
あなたが書いた作品を受け容れてくれないどころか、最初の一文を読んですらもらえないのです。
この「読まれない」という前提を、書き手は重く受け止める必要があります。
読み手を振り向かせなければならない
つまり最初の段階で、読み手はそっぽを向いている状態にあります。
読み手がこちらを見てくれなければ、どんなに書いても意味がありません。
したがって書き手は、読み手が小説を読み始めるきっかけについて考えなければなりません。
方法はさまざまですが、実際、書き手ができることは限られています。
タイトルに凝ったり、最初の一文に全身全霊を注いだり、キャッチーなペンネームにしたり。
特殊な経歴があればそれを武器にしたり、容姿に気を使ったりすることも含まれるでしょう。
SNSの運用にも配慮が必要ですし、場合によってはメディアへの露出も選択肢になってくるはずです。
自分にできることを実践する
もちろん、前項に挙げたすべての方法にチャレンジすべきとはいいません。
「書き手としての在り方」に自分なりの思想や信念をもっていて、それを曲げたくない書き手はいるはずです。
顔や名前を知られたくない書き手や、経歴や容姿が武器になるとは思えない書き手もいるでしょう。(赤鬼がこのタイプです)
ただし「プロモーションは出版社がやるべき」や「本を売るのは書店の仕事」と消極的に割り切ることはおすすめしません。
振り向かない読み手を蔑視するのはもってのほかです。
物語を読んでもらうことが書き手にとっての喜びであるのは当然として、「読んでもらうための努力」は今後の継続的な活動にかかわってくることです。
書き手は「自分にできることを実践する」つもりで、読み手を振り向かせるよう努力しましょう。
■ 参考
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