登場人物の言葉づかいを統一する
原則として、書き手は登場人物の性格を一貫させなければなりません。
序盤では温厚な性格だったのに、終盤にさしかかると怒りっぽくなる登場人物がいたとしましょう。
性格を変化させる要素がどこかにあれば納得できますが、何の前触れもなく変わってしまったのであれば大問題ですね。
作中において登場人物の性格が大きくブレてしまうと、読み手は戸惑ってしまうのです。
書き手からすれば、「さすがにそんなミスはしないだろう」とタカをくくりがちです。
しかし、気づかぬうちにそのブレが表面化している場合があります。
わかりやすいところでは、登場人物の言葉づかいです。
● となる作品に登場する、同一人物の発言
序盤 「なぜ?」
中盤 「なんで?」
終盤 「何故?」
序盤と中盤を見てみましょう。
言い回しが異なりますね。
たとえ同じことを意味する内容でも、言葉づかいによって印象が変わりますね。
終盤は、表記の問題です。
内容だけでなく、表記も統一すべきです。
見落としがちな部分であるため、気をつけましょう。
同じ登場人物の発言でも、表現がバラバラでは読み手が混乱してしまいます。
登場人物の言葉づかいは、統一させなければならないのです。
くりかえしになりますが、性格を変化させる要素があれば問題はありません。
物語のなかで、「なるべくしてなった経緯」が明確に描かれていれば、そこまで神経質にならなくても良いのです。
しかし、複数の人物を扱う書き手としては、この「小さなブレ」が命取りになるかもしれません。
あえて強く意識しながら、執筆しましょう。
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