修飾語の順序
1つの文章のなかで、2つ以上の修飾語を使うことがあります。
そのとき、修飾語の扱いには気をつけなければなりません。
修飾語の順序によっては、文章の善し悪しが左右されるのです。
原文
銀色の父からもらった腕時計は、私のお気に入りです。
修飾語は「銀色の」と「父からもらった」ですね。
この2つの修飾語の順序がおかしいので、文章がわかりづらくなっています。
「銀色の父」という言葉は一般的ではないので、どちらも腕時計を修飾しているのでしょう。
修飾語の順序に手を加えて、わかりやすくする必要があります。
改善文
父からもらった銀色の腕時計は、私のお気に入りです。
これで、わかりやすい文章になりました。
実のところ、ここではただ修飾語を入れかえただけではありません。
ある法則に従ったのです。
1つの文章のなかで2つ以上の修飾語を使うとき、「長いものを前に、短いものを後にもってくる」という法則です。
例文を見ると「父からもらった」のほうが長く、「銀色の」が短いですね。
この法則を守るだけで、修飾語は扱いやすくなるのです。
もう一例見てみましょう。
原文
赤い春の風に漂う花に見とれていた。
改善文
春の風に漂う赤い花に見とれていた。
花を修飾するのは、「春の風に漂う」と「赤い」です。
誰が見ても、法則に従った改善文のほうがわかりやすいですね。
文章の種類や難易度に関わらず、1つの文章のなかで2つ以上の修飾語を使うことは多々あります。
そのときは、今回ご紹介した法則、「長いものを前に、短いものを後にもってくる」を判断の基準にしましょう。
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