修飾語の順序

2017年7月19日

 

1つの文章のなかで、2つ以上の修飾語を使うことがあります。

そのとき、修飾語の扱いには気をつけなければなりません。

修飾語の順序によっては、文章の善し悪しが左右されるのです。

 

 

 

原文
 銀色の父からもらった腕時計は、私のお気に入りです。

 

修飾語は「銀色の」「父からもらった」ですね。

この2つの修飾語の順序がおかしいので、文章がわかりづらくなっています。

「銀色の父」という言葉は一般的ではないので、どちらも腕時計を修飾しているのでしょう。

修飾語の順序に手を加えて、わかりやすくする必要があります。

 

 

改善文
 父からもらった銀色の腕時計は、私のお気に入りです。

 

これで、わかりやすい文章になりました。

実のところ、ここではただ修飾語を入れかえただけではありません。

ある法則に従ったのです。

 

1つの文章のなかで2つ以上の修飾語を使うとき、「長いものを前に、短いものを後にもってくる」という法則です。

 

例文を見ると「父からもらった」のほうが長く、「銀色の」が短いですね。

 

この法則を守るだけで、修飾語は扱いやすくなるのです。

 

もう一例見てみましょう。

 

 

原文
 赤い春の風に漂う花に見とれていた。

 

改善文
 春の風に漂う赤い花に見とれていた。

 

花を修飾するのは、「春の風に漂う」と「赤い」です。

誰が見ても、法則に従った改善文のほうがわかりやすいですね。

 

 

文章の種類や難易度に関わらず、1つの文章のなかで2つ以上の修飾語を使うことは多々あります。

そのときは、今回ご紹介した法則、「長いものを前に、短いものを後にもってくる」を判断の基準にしましょう。

 

 

Posted by 赤鬼