熟語を上手く使う

2017年9月2日

 

熟語とは、漢字2文字以上で構成される単語のことです。

これをうまく使えば、文章をすっきりさせることができます。

 

 

原文
このカフェでは、お酒を飲むことはできるが、たばこを吸うことができないようだ。

 

短い文章にもかかわらず、中だるみしている印象がありますね。

原因は、「お酒を飲むこと」「たばこを吸うこと」の書き方にあります。

「~すること」は名詞化するための代表的な用法ですね。

これらがあまりにも近い距離で使われているため、締まりのない文章になっているのです。

 

ここで、熟語を使ってみましょう。

 

 

改善文
このカフェでは、飲酒はできるが、喫煙ができないようだ。

 

文字数がだいぶ短くなり、文章がスマートになりました。

しかし内容をみると、決して具体性に欠けているわけではありませんね。

むしろ原文のようなまわりくどい表現がないので、伝えたいことを読み取りやすくなっています。

このように、熟語を上手く使うことで、文章はわかりやすくなるのです。

 

 

ただし、あまりにも難しい熟語の使用は避けたほうが良いです。

次のAとBの文章では、どちらがわかりやすいでしょうか。

 

 

 

例文

A. 憶説では、彼女は納得しないだろう。

B. 根拠がないまま意見を述べても、彼女は納得しないだろう。

 

Aで使われている「憶説」という熟語は、それほど一般的とはいえません。

同じ意味を伝えるのであれば、Bのほうがわかりやすいですね。

 

このさじ加減が、書き手のセンスが問われるポイントです。

適切な熟語は、文書の種類によって変わってきます。

当然ながら、読み手のレベルに合わせる必要もあります。

これらを考えながら、上手く文章に組み込みましょう。

 

Posted by 赤鬼