お役所言葉を避ける
お役所言葉とは、役所や省庁、行政機関で使われる独特の言い回しのことです。
公的な書類をみると、難しい表現で書かれていることがありますね。
あのような表現は、自分の文章に持ちこまないようにしましょう。
原文
相手方のコンセンサスを得るためにも、新たな事業スキームの作成ついては遺漏ないよう留意願います。
社内文書の一例ですが、なんともわかりづらい文章ですね。
これでは、なにを指示されているのかがあいまいになってしまいます。
ここで使われているお役所言葉は、「コンセンサスを得る」「事業スキーム」「遺漏ないよう留意願います」といった表現ですね。
ビジネス用語としても知られる「コンセンサス」や「スキーム」は、お役所言葉としても広く知られています。
後半の「遺漏ないよう留意願います」は、まさにお役所言葉の典型例ですね。
さて、この文ではどのようなことを伝えたいのでしょう。
内容を下記のように書きかえてみました。
改善文
相手方の同意を得るためにも、新たな事業計画は取りこぼしのないように作成してください。
一例として、このように表現を変えてみました。
原文との違いは一目瞭然で、文章の内容をはっきりと読み取ることができますね。
「コンセンサスを得る」⇒「同意を得る」
「事業スキーム」⇒「事業計画」
「遺漏内容留意願います」⇒「取りこぼしのないように(作成)してください」
お役所言葉を使っている人は、なんとなく賢そうに見えるでしょう。
ただし、これはあくまで個人としての感じ方でしかなく、利点ではありません。
文章に重点をおいて考えれば、伝わるように書こうとしていない時点で失格です。
近年では、地方自治体が自らお役所言葉を使わないようにする取り組みも行われていますね。
文章は、伝わらなければ意味がありません。
お役所言葉のようなむやみに難しい表現を使わずに、わかりやすく書きましょう。
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