人称の使い方を意識する
日本語は、同じ物事を指す場合にもさまざまな言葉で表現することができます。
これは、日本語がもつ特徴のひとつですね。
その多様性をもっとも身近に感じられるのは、言葉を人称に当てはめるときです。
「私」「あなた」「一郎」「良子」など、人称を表現するときにどの言葉を選ぶかによって、印象が変わってきます。
文章の多くは、目に見えるかたちで残ります。
会話よりもより慎重に、人称を使っていきましょう。
● 一人称
書き手や話し手のことで、一人称の表現が多いのは日本語の特徴です。
英語では ” I ” の一言で済むところを、日本語では「私」「僕」「おれ」「あたし」のように、多種多様に表現します。
自分の立場や状況、作成する文書やそれを目にする相手によって、適切な一人称を選ぶ必要があります。
ビジネス文書であれば「私」や「弊社」のように、フォーマルな表現を使いましょう。
● 二人称
「あなた」「君」「おまえ」「皆さん」など、読み手や聞き手のことです。
相手のことを指す言葉はダイレクトに響くので、もっとも気を配らなければなりません。
たとえば「おまえ」は、親しみが感じられる一方で、上から目線な印象も受けます。
読む相手との関係性、この部分を見極めることが先決です。
● 三人称
「彼」「彼女」「あいつ」「こいつ」に加え、固有名詞も三人称です。
他にも「これ」や「それ」など、事柄を表す言葉も三人称に含まれます。
文章において三人称を使う場面は、物事を説明したり、描写したりする場合がほとんどです。
一人称や二人称と同じく、何が適切な表現かを考えなければなりません。
書き手としての冷静さが必要です。
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