文章をくどくする「こそあど言葉」
こそあど言葉は、文章にとってなくてはならない存在です。
しかし使い方を誤ってしまうと、文章はくどくなってしまいます。
原文
一期一会。これは有名な四字熟語のひとつです。これは「出会いを大切にし、誠意を持って接することの重要さ」を表していますが、それを常に意識しながら実生活を送ることは簡単ではありません。
このような使い方では、あまりにも口うるさく感じてしまいます。
原因は、こそあど言葉の多用です。
結果的に、文の意味が伝わりづらくなりますね。
ためしに、こそあど言葉を削ってみましょう。
改善文
一期一会。有名な四字熟語のひとつです。「出会いを大切にし、誠意を持って接することの重要さ」を表していますが、常に意識しながら実生活を送ることは簡単ではありません。
改善文を見てわかるとおり、こそあど言葉を使わなくても文が成り立ちました。
むしろ、使わないほうがすっきりとしているので意味が伝わりやすくなっています。
ただし、こそあど言葉は文章の敵ではありません。
要するに、使い方の問題なのです。
もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
改善文2
一期一会。有名な四字熟語のひとつです。「出会いを大切にし、誠意を持って接することの重要さ」を表していますが、これを常に意識しながら実生活を送ることは簡単ではありません。
「これを」が指し示すのは、「出会いを大切にし、誠意を持って接することの重要さ」の部分です。
こそあど言葉を追加することで、文の意味を強調することができました。
このように、効果的に使えるかどうかも重要なポイントなのです。
便利だからといって、こそあど言葉を多用するのは言語道断です。
バランスを崩し、文として成り立たなくなってしまうからです。
せっかく使うのであれば、こそあど言葉に対する存在意義を見出しましょう。
つまり書き手としての意図や意味、理由をもたせることで、文章の質を向上させるのです。
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