【おもしろい文章】「100パーセント正しい」では伝わらない【文章の価値】
文章を書くのであれば、読み手から共感を得る内容を提供したいですね。
しかし、いくら自分の主張が「100パーセント正しい」ことを証明しても、読み手の心に響くとは限りません。
「伝わる文章を書く=理論武装をすること」ではないのです。
これについて、詳しく見ていきましょう。
文章は「引っかかり」がなければ心に響かない
たとえば、「海が広い」ということを世の中に知らしめたとしましょう。
何と比べるかにもよりますが、これに反論する人はいないはずですね。
しかし、読み手もすでに知っていることであれば、それを文章にする価値があるのかは疑問です。
読み手の立場で考えると、「そんなことはわかっている」「だからどうした」「何が言いたい」となってもおかしくありません。
疑いようがなく、当たり障りのない内容は、なんの引っかかりもなく伝わります。
当たり前のことをわざわざ文章にしたところで、読み手の心に響くわけがないのです。
「100パーセント正しい」は書かなくても良い
とくに注意すべきは、「自分が100パーセント正しい」と思っている主張です。
書き手が自信満々で書くと、前項にあったような当たり障りのない内容になってしまうからです。
誰にとっても明らかなことであれば、それは「普遍的な価値観」です。
これでは、読み手に対してフックを仕掛けることができないのです。
批判を恐れる気持ちはわかりますが、普通のことを普通に書いても始まりません。
したがって、「自分が100パーセント正しい」と思っている主張は書く必要がないといえます。
「不安」や「疑問」や「心の揺らぎ」が重要
書き手は、文章の価値を考えなければなりません。
その内容が論理的に明らかだったり、誰しもが共通認識としてもっていたりするのであれば、あえて書く必要はないのです。
書き手として重要なのは、書くことに対する不安や疑問や心の揺らぎです。
執筆に対してネガティブな姿勢を、書き手は内包すべきです。
「自分は正しいのか?」「皆は受け入れるのか?」「書くべき内容なのか?」
とはいえ、実際にこれらがネガティブに作用することはありません。
文章をブラッシュアップするためのきっかけとなるため、むしろポジティブに作用するのです。
このネガティブな面を受け入れることで、文章の価値を見極めることができるだけでなく、読み手の心に響く文章を書けるようになるでしょう。
■ 参考
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