目次なしで通過地点を示す

2017年6月11日

 

仮に、到着駅をアナウンスしない電車があるとします。

乗り慣れている人にとって、時間や風景を見ながら降りるタイミングを見極めるでしょう。

 

しかし、初めて乗る人の場合、目的地にたどりつくのは困難です。

到着駅がわからなければ、今どこを走っているのかすら把握できないのです。

乗客にとって、到着駅のアナウンスは、通過地点を示す役割も担っています。

 

 

文章においてこの問題を解決できるのは、目次の存在です。

目次があれば、文章に書かれている情報をリスト形式で読み取ることができます。

 

 

しかし、目次のない文章は珍しくありません。

500字程度の短い文章であれば、目次を設けるとかえってわかりづらくなってしまいます。

書き手として、どのように対策すれば良いのでしょうか。

 

 

ポイントは、読み手に現在地を意識させることです。

文頭や文末で、正直にアナウンスするのが、もっともかんたんな方法です。

 

「これから、○○について考えていきましょう」

「ここまで○○について説明しましたが、次は××について考えてみましょう」

「さて、ここで○○と××を比較していきましょう」

 

このように前置きするだけで、読み手は理解しやすくなり、負担がぐっと減ります。

目次がない文章は、これらの表現を効果的に使いましょう。

 

Posted by 赤鬼