述語を共用する
文章をわかりやすくするためには、できる限りシンプルに書くことが重要です。
そこで使われる手法のひとつが、述語の共用です。
原文
海外旅行は、お金もかかるし、時間もかかる。
この文の述語は、赤字で示した「かかる」です。
それに対応しているのは「お金」と「時間」ですね。
どちらも、費やすという意味の述語が使われているので、共用してみましょう。
改善文
海外旅行は、お金も時間もかかる。
述語を共用したことで、文章がすっきりしました。
原文と比べると、意味なく羅列されている語句がまったくないですね。
無駄が排除された、わかりやすい文だといえます。
述語の共用は、絶対にやらなければいけないことではありません。
原文を読んでわかるとおり、意味が通じないことはないですし、話し言葉であればまったく違和感を覚えない表現でしょう。
その部分を強調したいとか、あえて繰り返すことでリズムを生み出したいとか、意図して共用させないという選択肢もあります。
ただし、よほどこだわりがない限りはやめたほうが無難です。
特に実用文においては、できる限り簡潔で明瞭な表現を使うことが好まれます。
読点を打つ回数が増えますし、述語を間違って共用してしまうかもしれません。
まずは、文章を単純にすることを念頭におきましょう。
複数の述語において、意味が共通している場合は、積極的に共用してください。
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