説明しすぎは逆効果
たくさんの説明が、文章をわかりやすくするとは限りません。
あえておおざっぱに書いたほうが、読み手に伝わることもあります。
例文を見てみましょう。
原文
このプリンターは、改良されたビジネスインクジェットが搭載されています。
当社比でおよそ20%、印刷スピードが改善されました。
待ち時間の短縮につながり、業務効率も向上するでしょう。
「このプリンターがいかに優れているか」を伝える文章ですね。
なにかと説明していますが、どれも効果的とはいえません。
この書き方では、趣旨がわかるような、わからないような文章になっています。
次の文で、伝え方そのものを変えてみましょう。
読み手はどのように感じるでしょうか。
改善文
このプリンターの魅力は、印刷スピードの早さです。
こちらのほうが、圧倒的にわかりやすいですね。
文の趣旨をシンプルに伝えることができています。
細かい内容や期待できる効果は、別の箇所にまとめれば良いでしょう。
ここで重要なポイントです。
読み手は、必要な情報を取捨選択しながら文章に目を通しています。
いくら書き手が100%伝えようと努力しても、そのすべてを受け止めてくれるわけではありません。
まずはこれを理解しましょう。
つまり、余分な説明が多くなってしまうと、読み手にとっては単なるノイズになりかねません。
書き手として、ときには説明しない勇気をもつことが重要なのです。
読み手にわかってもらうため、必死になるのは悪いことではありません。
しかし、説明のしすぎはかえって逆効果になってしまうのです。
空回りしないよう、少し肩の力を抜いて書きましょう。
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