助詞「など」の使い方

 

ひんぱんに使われる助詞、「など」の使い方を考えていきましょう。

「など」は、主に2つの意味合いで使われます。

 

 

「など」を使う場面
① 程度を表すとき
 例 : 仕事は、WEBデザインやコンサルなどをしています。
② 軽視を表すとき
 例 : 女など、世界にたくさんいるじゃないか。

 

一般の文章で「など」が使われるのは、この2つの場面です。

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

 

① 程度を表すとき

これはもっともスタンダードな使い方ですね。

しかし、だからこそ注意が必要なのです。

 

原文
黄色など、明るめの色が好き。

 

意味は通じますが、この書き方では少し物足りません。

なぜなら、他にどんな物事があるのかが読み手に伝わらないからです。

 

 

改善文
黄色やオレンジなど、明るめの色が好き。

 

このように、程度を表す「など」を使うときには、対象となる物事を2つ以上挙げたほうが良いです。

こちらのほうが、文としてのリズムも良くなりますね。

 

さらにいえば、次にご紹介する、軽視を表す「など」との混同も避けられます。

 

 

② 軽視を表すとき

さて、軽視を表す「など」を見ていきましょう。

つまり、小ばかにする表現です。

 

 

例文
あいつなど、店長にふさわしくない。

 

文体や筆致がマッチングしていれば、使い方としてはむずかしくありません。

ただし、繰り返しになりますが、この「など」は対象物を小ばかにする表現です。

文法上の注意点はないものの、内容そのものをしっかり吟味する必要はあります。

 

ネガティブな書き方であることから、高圧的な印象になりがちです。

まっとうな批判として成立させなければ、読み手の理解を得ることは難しくなるでしょう。

軽視の「など」を使うときには、中身を充実させることを意識しましょう。

 

Posted by 赤鬼