助詞「より」と「から」の違い
助詞には、似たような使い方をするものがいくつかあります。
それらを混同して使ってしまうと、文章が不自然になったり、意味が変わったりします。
今回は「より」と「から」の違いについて考えていきましょう。
使い分けるときに基本となる考え方は、以下のとおりです。
「より」と「から」 使い分けの目安
● 「より」 ⇒ 比較するときに使う
例 : ボールペンより、万年筆のほうが好き。
● 「から」 ⇒ 起点を示すときに使う
例 : お台場から、池袋に向かう。
比較するときに使う「より」と、起点を示すときに使う「から」。
これを目安として考えれば、間違って使うことはなくなるでしょう。
原文
醤油は、大豆より作られている。
起点を示すべき文なので、これは間違った使い方ですね。
改善しましょう。
改善文
醤油は、大豆から作られている。
これで、自然な文章になりましたね。
実のところ、使い分けのカギを握っているのは「より」のほうなのです。
ありがちな間違いは、本来は「から」とするべきところを、「より」と書いてしまうケースです。
原文
金曜日より月曜日は、全商品20%引きです!
このような表現で書かれていると、「金曜日より月曜日のほうがお得」と読み取ってしまうかもしれません。
これも改善が必要ですね。
改善文
金曜日から月曜日は、全商品20%引きです!
「より」を「から」に変えるだけで、誤解されない文章を書くことができます。
ひとつ、かんたんに判断できるコツをご紹介します。
「より」を「よりも」に言いかえるのです。
● 金曜日よりも月曜日は、全商品20%引きです!
「よりも」に言いかえれば、不自然な文章であることが一目瞭然ですね。
先に出ている「使い分けの目安」とあわせて、判断しましょう。
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