保身のための予防線

2017年4月20日

 

批判や反論を恐れるあまり、自分を守るための言い訳をしていませんか?

先回りすることで、保身のために予防線を貼る姿勢は逆効果です。

 

ここで、謝罪文の一部を抜粋したものをご覧ください。

 

 

原文
 日頃から社員教育は徹底しておりますが、このような事態になってしまい、誠に申し訳ございませんでした。

 

まず冒頭の「日頃から社員教育は徹底しておりますが」の文言は、必要ありません。

教育体制について突っ込まれることを予測して、それを回避しようとしています。

 

次に、中盤の「このような事態になってしまい」という表現も、保身にまわっています。

自分が意図しないところで不祥事が起きたので、責任が薄いとでも言いたげな印象を与えます。

 

一見すると丁寧に感じますが、言葉の節々を紐解くと、まるで謝罪するつもりがないかのように思えます。

 

 

 

改善文
 このような事態を起こしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。

 

原文と比べると、とても潔く書かれています。

とてもシンプルですが、言い訳や責任放棄をする印象は一切ありません。

改善文のほうが気持ちが伝わる文章であることは、一目瞭然ですね。

 

 

保身のために言い訳をする姿勢は、かえって逆効果です。

相手の反応を邪推して、予防線を貼るのはやめましょう。

 

Posted by 赤鬼