取材前の仮説をくつがえす「予想外」を探す

前回の記事では、仮説を立てることについてご紹介しました。

● 取材前に「仮説」を立てておく

仮説を立てておくことで、スムーズに取材することができます。

さらに、より深い内容を聞き出し、文章に落とし込むことができるのです。

しかし、書き手が立てた仮説は単なる予想でしかありません。

当然のように、検討違いや思い込み、事実誤認があるでしょう。

仮説をくつがえされたとしても、落ち込む必要はありません。

むしろ書き手は、予想外の内容を喜ぶべきなのです。

例をみて考えていきましょう。

引き続き、町工場の取材をすることにします。

「従業員の様子」に対して、このような仮説を立てました。

・昔ながらの職人の集まり

・作業着の油汚れが経験年数を物語っている

・真新しい作業着を着ていた場合は新人

・同じ目標に向かい、団結して仕事している

・繁忙期は深夜まで作業することもある

実際取材してみたところ、次のようなことがわかりました。

・1人の職人に、数人の若者でチームを編成している

・清潔な職場環境

・研修制度が整っている

・チームごとのプロジェクトに沿って仕事している

・労働基準法を厳守し、全体で「NO残業デー」を取り入れている

当初立てた仮説に比べれば、内容に大幅な違いがありますね。

書き手の予想は裏切られたわけです。

しかしながら、よくよく考えてみましょう。

どれも意外性があり、魅力を感じる内容ではないでしょうか。

「町工場」に馴染みのない読み手であれば、せいぜい、テレビや映画で観た印象しかもっていないでしょう。

あくまでそれは、一般化された「町工場」であり、実態とはかけ離れている部分も多いはずです。

当然、書き手自身も、一般化された印象から仮説を立てたともいえますね。

つまり、予想を裏切った内容は、文章にとって強いネタになるのです。

これを文章に書き落としたら、きっとたくさんの「予想外」を提供できるでしょう。

予想外が詰まった文章は、ニュース性が高く、読み手の興味を引きつけます。

文章として発信することで、町工場への印象を変えることにも繋がりますね。

これは取材先への貢献でもあります。

仮説をくつがえす内容によって、より良い文章になります。

あらかじめ考えていたアイディアは、ありきたりな内容である可能性が高いため、思い切ってボツにしたほうが良いです。

もしも予想外のネタが聞き出せれば、それを主軸として書くことをおすすめします。

取材するときには、書き手の予想を裏切る内容にアンテナを張っておきましょう。

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