文章の「流れ」とは

 

文章には、「流れ」があります。

文章の流れを作っている要素について、代表的なものを見ていきましょう。

 

 

① 時間の流れ

時系列にしたがえば、「過去→現在→未来」と流れるのが自然です。

しかし、意外にもこのような流れをもった文章は多くありません。

 

たとえば、小説やエッセイなどには、途中で過去を回想する場面があります。

この場合の時間の流れは「現在→過去→未来」となります。

文章によっては、過去に言及せず「現在→未来」へと流れることも珍しくありません。

時間の流れは、過去をどう取り扱うかがポイントです。

 

 

② 状況の流れ

「大きな状況→中くらいの状況→小さい状況」と流れるパターンがあります。

三段構成でみられる論理的な文章は、まさに典型的な例ですね。

始めにテーマを大きく提示し、進む途中で論点を絞り込んでいきます。焦点を絞りきったところで、核心をつくという流れです。

 

逆に、「小さい状況→中くらいの状況→大きな状況」と流れることもあります。

たとえば、日常生活の細かい変化から、社会全体の変容を語る文章です。

この場合は、後半部分の内容を膨らませていきます。

 

 

③ 解決の流れ

問題解決のために書かれた文章は、また違った流れをたどります。

もっともわかりやすいのは「実態紹介→問題摘出→原因究明→改善策考察」という流れです。

この流れをもった文章は、起承転結型の四段構成にそのまま当てはめることができますね。

 

解決までの順当なプロセスに加えて、さらに発展させることもできます。

「実態紹介→問題摘出→原因究明→改善策考察→実行→結果」と、より踏み込んだ流れにしてみましょう。

このような実証を加えることで、内容の正当性が増します。

 

Posted by 赤鬼