三段構成と四段構成

「序論・本論・結論」から成る三段構成は、論理的な文章に向いています。

それに対し、「起・承・転・結」の四段構成は、物語に向いているとされています。

私たちは、文章によって最適な型を選択し、執筆にあたります。

しかし、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

まずは、四段構成から考えてみます。

ポイントとなるのは、「転」の存在です。

これによって、内容に劇的な変化をもたらすことができるのです。

そうすると、当然ながら読み手の感情も大きく変化しますね。

起承転結の構成において、読み手の感情はどういった動きをするのでしょうか。

図を見てみましょう。

基本的な感情の動きは、「転」をピークにした逆への字型になります。

一文ごとに素晴らしい文章を書かなくても、構造的に感情の起伏をもたらすことができるのです。

つまり四段構成は、読み手の感情をコントロールできる型といえます。

次に、三段構成について考えましょう。

通常であれば、三段構成の「序論・本論・結論」は、それぞれ「起・承・結」に対応します。

お気づきのとおり、三段構成は「転」にあたる部分をもっていません。

つまり、四段構成のように感情の動きをもたらす効果は期待できないのです。

裏を返せば、三段構成は劇的な感情の変化を与えない構成ともいえます。

物事を冷静に説明するには、うってつけの文章の型です。

これこそが、三段構成が論理的な文章に向いている根拠でもあるのです。

ただし、変則的に扱うことで心の動きを操作することも可能です。

小説などの創作文でも、

「序論(起承)・本論()・結論(結)」

「序論(起)・本論(承)・結論(結)」

「序論(起)・本論(承)・結論(結)」

というように、三段で構成しながらもどこかに「転」を組み込む構成を用いることがあります。

また、序論で使うテーマや展開の仕方によっては、本論自体が「転」の役割を担うこともあるでしょう。

構成の型としての明確な違いはあるものの、その捉え方は多岐にわたるのです。

書き手は、それぞれの特性を理解し、使い分けることが重要です。

ときには、それぞれがもつ特性を複雑に絡ませながら、ぴったりとハマるように構成しても良いのです。

それぞれの型を役立てながら、構成していきましょう。

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