終わりの型を作る
執筆の手が止まってしまう箇所のひとつに、「締め」があります。
「どのような終わり方をすればいいのか」
ここに悩んでいる書き手は少なくないでしょう。
対策として、終わりの型を用意してみましょう。
~ 本文 ~
それでは、今日はここまで。
ここで使われている文言は、「それでは、今日はここまで」です。
いわば、決めゼリフですね。
これを終わりの型とすれば文章の締めに悩むことはありません。
自由に書くことのできる文章であれば、決めゼリフの文言自体はどのようなものでも良いでしょう。
重要なのは、決めゼリフを終わりのサインとして読み手に認知させることです。
そうすることで、定型文を引用するだけで文章を締めることができます。
ポイントを挙げるとすれば、なるべく汎用性の高いものを選ぶことです。
たとえば、「~と思う今日このごろ」という決め台詞があったとします。
これは「~」の部分をその都度考えて書かなければなりません。
構成自体もこの内容に引っ張られてしまうので、実はあまりおすすめできません。
それよりも、「お別れのあいさつ」の役割を果たす文言が望ましいです。
● また次回、お会いしましょう。
● ○○の物語は続く……
● ハッヒフヘホー!
本文の趣旨や文脈にかからない決めゼリフであれば、どのような内容にも対応できますね。
このような文言を考えると、後々楽になります。
恩恵を受けられるのは、書き手だけでありません。
終わりの型は、読み手にとってもメリットがあります。
文章を読む作業はエネルギーを要するため、読み手は一定の緊張感をもって文章に目を通しています。
「この文言が入れば終わり」という意識付けをすれば、読み手は文章から自然にフェードアウトすることができます。
つまり終わりの型は、読み手の緊張をほぐし、クールダウンさせる役割もあるのです。
もちろん、この終わりの型が使える文章は限られます。
ビジネス文書のような実用文では当然ながら通用しません。
終わりの型がとくに活躍するのは、定期的に発信する文章です。
たとえばブログやメールマガジンですね。
これらは常にタイムリーな更新が求められながら、内容をおろそかにすることができません。
終わりの型を使うことで、執筆の時間を短縮させながらもきちんと文章を締めることができるのです。
文章をどのように締めるか。
数え切れないほどのパターンが存在するため、手放しで考えようとしてはいけません。
ここに頭を悩ませている書き手は、決めゼリフを考えてみてはいかがでしょうか。
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