事実を先に書く
すべての文章に含まれる内容は、「事実」と「感想」に大きく分かれます。
これらは、文章構成において優先して考えるべき要素となります。
なぜなら「事実」と「感想」の組み込み方しだいで、文章の読みやすさが変わってくるからです。
先月15日に行われたビジネスパーソン向けの講演に出向いたことについて、非常に有意義な時間を過ごすことができたと感じています。
その内容は、今後の働き方を大きく変えるような、数多くの「気づき」が含まれていました。
市民会館の大ホールが満員になるほどの盛況ぶりでした。
内容は理解できるにしても、どこかぎこちなさを感じる文章です。
これは、「事実」と「感想」を混同したまま書いていることに原因があります。
まずはこれらを区別しましょう。
先月15日に行われたビジネスパーソン向けの講演に出向いたことについて、非常に有意義な時間を過ごすことができたと感じています。
その内容は、今後の働き方を大きく変えるような、数多くの「気づき」が含まれていました。
市民会館の大ホールが満員になるほどの盛況ぶりでした。
赤字が「事実」で、青字が「感想」です。
これらを組みかえて、文章を再構成しましょう。
先月15日に行われたビジネスパーソン向けの講演は、市民会館の大ホールが満員になるほどの盛況ぶりでした。
その内容は、今後の働き方を大きく変えるような、数多くの「気づき」が含まれていました。
非常に有意義な時間を過ごすことができたと感じています。
原文で感じたぎこちなさが、なくなりました。
もうお気づきかもしれませんね。
文章を構成するときは、「感想」よりも「事実」を先にもってきたほうが読みやすいのです。
ビジネスシーンでの実用文はもちろん、ブログなどの書き手が自由に書ける文でも同様です。
「事実」をわかりやすく言いかえるなら、5W1Hです。
これを先に提示しておくことで、事実関係が明らかになります。
逆説的に考えれば、事実関係を明らかにしてからでないと、先には進めません。
書き手の「感想」を示すのは、それからでも遅くないのです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません