「的・性・化」を使ったほうが良い場合
「的・性・化」を使うと、文章の意味があいまいになります。
この表現を避けようとして無理に手を加えると、逆にわかりづらくなってしまうことがあります。
ここで、2つの例文を比較してみましょう。
例文
A. この商品で、他社との差別化を図る。
B. この商品で、他社との違いを際立たせる。
Aでは、「差別化」という表現を使われています。
セオリーに従えば、避けるべき表現ですね。
ただしBの文章がわかりやすいかというと、そうではありません。
そもそも「差別化」という言葉は、日常的に使われています。
たった今使った「日常的」も、違和感のない言葉ですね。
要するに、わかりやすい言葉に手を加えると逆効果なのです。
特に例文のようなビジネス文書では、シンプルにわかりやすく書くことが求められます。
まわりくどい言い回しをするくらいなら、「的・性・化」を使ったほうが良いのです。
たしかに「的・性・化」はあいまいな表現ですが、もっとも重要なのはわかりやすい文章を書くことです。
通常の表現として違和感がなければ、必ずしもマイナスにはならないのです。
頭ごなしに否定するのではなく、まずは読み手にどのように伝わるのかを考えましょう。
もちろん、「的・性・化」を使った方が楽だからといって、多用してはいけません。
あいまいな表現であることを自覚した上で、意味があいまいにならないよう適度に使うのです。
その度合いを見極めることも、書き手の役目ですね。
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