「的・性・化」を使ったほうが良い場合

2017年6月24日

 

「的・性・化」を使うと、文章の意味があいまいになります。

「的・性・化」を避ける

この表現を避けようとして無理に手を加えると、逆にわかりづらくなってしまうことがあります。

ここで、2つの例文を比較してみましょう。

 

 

例文

A. この商品で、他社との差別化を図る。

B. この商品で、他社との違いを際立たせる。

 

 

Aでは、「差別化」という表現を使われています。

セオリーに従えば、避けるべき表現ですね。

ただしBの文章がわかりやすいかというと、そうではありません。

 

 

そもそも「差別化」という言葉は、日常的に使われています。

たった今使った「日常的」も、違和感のない言葉ですね。

要するに、わかりやすい言葉に手を加えると逆効果なのです。

 

特に例文のようなビジネス文書では、シンプルにわかりやすく書くことが求められます。

まわりくどい言い回しをするくらいなら、「的・性・化」を使ったほうが良いのです。

 

たしかに「的・性・化」はあいまいな表現ですが、もっとも重要なのはわかりやすい文章を書くことです。

通常の表現として違和感がなければ、必ずしもマイナスにはならないのです。

頭ごなしに否定するのではなく、まずは読み手にどのように伝わるのかを考えましょう。

 

もちろん、「的・性・化」を使った方が楽だからといって、多用してはいけません。

あいまいな表現であることを自覚した上で、意味があいまいにならないよう適度に使うのです。

その度合いを見極めることも、書き手の役目ですね。

 

 

Posted by 赤鬼