慣用句の使用は、ほどほどに
文章において、慣用句は効果的なエッセンスのひとつです。
これを用いると、伝えたい内容を一言で表すことができるのです。
例文
数年前までお金に困っていた彼女が、今は優雅できらびやかな生活を送っていた。
その様子を見た私は、開いた口がふさがらなかった。
「開いた口がふさがらない」という慣用句を使いました。
これで、おどろいた心情や様子をわざわざ説明する必要がなくなったのです。
また、内容に慣用句を用いることで緩急がつき、文章の締まりが良くなりました。
慣用句は、効果的な存在なのです。
ただし、使いすぎには注意しましょう。
慣用句を使いすぎた例
数年前までお金に困っていた彼女が、今は左うちわで暮らしていた。
その様子を見た私は、開いた口がふさがらなかった。
「優雅できらびやかな生活」を「左うちわで暮らす」という慣用句に変えました。
これでは、かえって内容がわかりづらくなりますね。
なにより、慣用句を使いすぎることで、書き手のオリジナリティが失われてしまいました。
このような使い方は逆効果なのです。
例文で使った「左うちわで暮らす」のような、普段あまり見聞きしない慣用句には特に注意が必要です。
これが2つも3つも文章にあると、伝わりづらくなるのはもちろんのこと、書き手の心情すらもぼやけてしまう恐れがあります。
慣用句を使うときには、他の表現とのバランスを考えながら盛り込みましょう。
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