登場人物の「性格」を練る
小説の設定において、登場人物の「性格」は大きな要素のひとつです。
とくに一人称視点で書かれる作品ではその性格が主軸となるため、作品全体に影響します。
そこでひとつ、前提としておさえておくべきポイントがあります。
人間の性格が多面的であること。
書き手はこれを認めることから始めなければなりません。
たとえば、登場人物に「内気な性格」を設定します。
これをベースに、一人称視点で物語を進めていくとしましょう。
その① 内気な性格
● はっきりとモノを言えない
● 優柔不断であり、周りにあわせながら生きている
● 他人の様子をうかがい、自分自身をさらけだすことはしない
こうした性格の人間は珍しくもなんともありませんね。
物語を進めるにあたって、ベースとなるものです。
ここで、上記とは間逆ともいえる性格を用意しました。
その② 強気な性格
● ズバズバとモノを言う
● 自分のこだわりを貫きとおす
● 他人など意に介さないふるまいをする
このふたつの性格は、同じ登場人物のなかで共存できます。
それもそのはずで、内気なまま感情を吐露しないまま生きていく人などいませんね。
性格が多面的であることを認めていれば、意外な一面があってもなんら不思議なことではないのです。
むしろ局面を厳選して意外な一面を見せることで、物語にエッセンスを加えることもできます。
ベースとなる性格をそのまま貫き通すだけでなく、ズレた性格を描いても良いのです。
このことも踏まえて、登場人物の設定を練っていきましょう。
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