事実と見解を区別する

2017年6月21日

 

伝わりづらい文章は、「どこまでが事実で、どこからが見解か」が明確になっていません。

これをはっきりさせなければ、読み手は混乱してしまいます。

まずはこれらを区別することから始めましょう。

 

 

原文
 すれ違いざま、若いサラリーマンと肩がぶつかった。

 

おそらく、スーツ姿の男性とすれ違うときに肩がぶつかってしまったのでしょう。

しかしその男性は、本当にサラリーマンでしょうか。

「若い」とあるので、就職活動中の学生かもしれません。

自営業の可能性もあります。

この文は、事実と見解を混同しているのです。

 

 

 

改善文1
 すれ違いざま、スーツを着た男性と肩がぶつかった。

 

事実のみを書くことで、読み手に誤解を与えずにすみます。

前後関係によって表現は変わってくるものの、伝えようとしていることは同じですね。

 

ただし、「書き手の主観や意見を盛り込むな」というわけではありません。

この文に見解を加えてみましょう。

 

 

改善文2

すれ違いざま、スーツを着た男性と肩がぶつかった。

あの若い顔立ちから察するに、おそらくこの春入社したばかりの新人だろう。

 

 

青字で示した文が、書き手の見解です。

これを文章に盛り込んでも、不自然にはなりません。

要するに、事実と見解は区別して書けばいいのです。

 

原文( すれ違いざま、若いサラリーマンと肩がぶつかった。)では、「確かな部分」と「あいまいな部分」が混同していました。

たとえばビジネス文書のような実用文であれば、これは許されません。

事実は事実として伝えなければならないので、見解が入ってしまうと実用文としての機能が失われるからです。

 

見解を書くように求められている文章なら許されるかというと、そうではありません。

「このような事実があった → 私はこのように考える」と、論理を組み立てる必要があります。

やはり、事実と見解は区別するべきなのです。

 

 

 

Posted by 赤鬼