文章の核はメモ書きでいい【伝えたいこと】【まとめる必要性】
「文章を書く」というのは、情報を伝達する手段のひとつです。
書き手は、情報を受け取る読み手を見据えながら内容を文章として紡いでいくわけですね。
今回の内容は、実際に書き出す前の「準備段階」のことになります。
伝達する「情報」には、核となるものがあるはずです。
その扱いについて考えていきましょう。
「きれいな言葉」でまとめる必要はない
まず書き手は「文章の核」を明確にする必要があります。
いわば「書き手がもっとも伝えたいこと」ですね。
「主張」や「メッセージ」のようにはっきりと打ち出せるものがあれば、それに越したことはありません。
一方で「テーマ」や「教訓」のように、ぼんやりとしたものが思い浮かぶこともあります。
書き手が「明確にする」を心がけたとしても、これらを巧く言語化するのはかんたんではありません。
ここで重要視すべきは、書き手が「伝えたいこと」を自覚できている状況です。
明確にするとはいえ、伝えたいことを常に言語化できるとは限りません。
書き手はこの段階で、言葉としてまとめる作業にこだわる必要はないのです。
タイトルや見出しを考えるべきではない
書き手は「文章の核」をできる限り言語化しようとします。
読み手の心に響くような表現を、文章に落とし込みたくなるのです。
ここで結びつきやすいのは、「タイトル」や「見出し」の存在でしょう。
書き手はこのとき、文章の核が「タイトル」や「見出し」に引っ張られないようにすることがポイントです。
もちろん的確な言葉や気の利いた言い回しを思いついたのであれば、そのままタイトルや見出しに活用しても良いでしょう。
しかし「タイトルや見出しを考えること」と「文章の核を明確にすること」は本来関係がなく、実際の作業においても別の筋肉を使って行うはずです。
この段階でタイトルや見出しを決めるわけではないことを前提に、文章の核となる内容を浪費しないようにしましょう。
メモ書きでかまわない
たとえ言葉として綺麗にまとめられなくても、その断片をメモ書きすれば「伝えたいこと」は明確になります。
たとえば次のような内容です。
例
断食をした
短期間で5kg痩せた
それ以降は減らなくなった
しかし肌が綺麗になった
目覚めもよくなった
メモ書きから、「ダイエット目的ではじめた断食で美容・健康効果を実感した」ことがわかります。
ここで得た気づきが「文章の核」となり、その後の内容を支えることになります。
このように機能することが重要で、最初から決めゼリフを考える必要はないのです。
したがって「文章の核」となる内容は、メモ書きでかまいません。
タイトルや見出し、読み手の心に響く表現などは、あとから考えても間に合います。
ただし冒頭でご紹介したように、「文章を書く」というのは情報を伝達する手段のひとつです。
書き出す前から「核」が定まっていなければ、その文章は書く価値が疑われてしまいます。
作業に優先順位をつけるのはもちろん、各段階で求められる役割や意味を考えながら執筆していきましょう。
■ 参考
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