「たとえば」の使い方

 

 

「たとえば」は、事例をもちだすときに使われる接続詞です。

伝えたい内容をより鮮明なものにして、わかりやすくすることが主な目的です。

 

 

原文

今年中には、海外旅行するつもりだ。

そのために今は、必死にお金を貯めている。

 

これだけでは、漠然としすぎています。

読み手に伝わるのは、「海外旅行したい気持ち」と「お金を貯めている現状」です。

少し手を加えましょう。

 

 

改善文

今年中には、海外旅行するつもりだ。

たとえば、ベトナムやフィリピンなど、東南アジアに行きたい。

そのために今は、必死にお金を貯めている。

 

行きたい国々を列挙することで、伝えたいことを明確にできました。

このように、具体例を示して内容をわかりやすくすることが使用の目的です。

 

ここまでは、経験則からわかっている人も多いでしょう。

次に、文章においてより効果的に使える方法をご紹介します。

「たとえば」の使い方によっては、読み手を引き込むこともできるのです。

 

 

例文

たとえば、Aの場合とBの場合。

あなたはどちらを選びますか?

 

これは、選択肢を与える例です。

もちろん、まっとうな回答を期待しているわけではありません。

選択肢を与えることで、読み手の参画意識を刺激しているのです。

 

「たとえば」は内容をわかりやすくするためだけの道具ではありません。

文章を、より上の段階にもちあげることもできるのです。

効果的に使って、読み手を引き込むような文章を書きましょう。

 

Posted by 赤鬼