対比の種類
文章を構成する上で、物事を対比させるときがあります。
物事を並べて説明する必要があったり、比較することで見えてくるものがあったりと、対比はスタンダードな書き方のひとつです。
今回は、その対比について考えます。
対比する物事の関係に、種類があることはご存知でしょうか。
今回は、主な8つの種類をご紹介します。
それぞれを見ていきましょう。
1 対立関係
お互いに相容れない2つの物事を並べたときの関係です。
いわゆる、二項対立ですね。
2 並立関係
AとBのそれぞれが、独自で成立している物事を並べます。
対立はしていなくとも、切り離して考えられる関係にあります。
3 前後関係
AのあとにBが続く関係です。
4 因果関係
Aという原因によって、Bという結果が引き起こされる関係です。
5 相補関係
AとBが、互いに補うことで成立する関係です。
6 類似関係
お互いに、似ている箇所があるAとBの関係です。
7 異同関係
AとBにおいて、共通点や相違点がある関係です。
8 包含関係
AのなかにBが含まれる関係です。
最後に
今回は、8種類の関係性をご紹介しましたが、必ずどれか一つに該当するわけではありません。
たとえば、「りんご」と「青りんご」は、類似・異同・包含の関係にあるといえます。
並立と捉えることもできますし、内容によっては対立関係にもなり得るでしょう。
このように、対比させる物事には複数の関係が混在するのです。
もっとも気をつけるべきは、目的をもたないままなされる対比です。
「りんご」と「青りんご」を並べたとしても、書き手が何を伝えたいのかを明確にしなければ、漫然とした内容になってしまいます。
考えなしにただ並べるのでは、対比の意味がないのです。
まずは、対比させる物事がどのような関係にあるのかを自覚することです。
はじめは「予想」程度でも良いので、しっかりとした見通しを立てましょう。
そして、書き手が明確な目的をもって対比に取り組むことが重要です。
対比を扱うときには、ぜひ今回の内容を参考にしてください。
自分が扱う物事が、どのような関係にあり、そこから何を伝えたいのかを見極めましょう。
■ 参考
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