細部を観察する
今回は、描写力を鍛えるかんたんな方法をご紹介します。
タイトルにあるとおり、細部を観察すれば良いのです。
たとえば、次の画像にある状況を文章に書き落とすとしましょう。
あなたなら、どのように表現しますか?
例文を見ていきましょう。
僕はスマートフォンを手に取った。
漠然と伝えるのであれば、このように書くのもアリです。
しかし、状況をしっかりと伝えるとしたら、どうでしょうか。
当然ながら、これでは不十分ですね。
より詳しく伝えたいのであれば、次のように描写するのも良いでしょう。
僕はiPhoneを右手に取り、ホームボタンを押してロックを解除した。
インスタグラムを起動し、パスワードを打ち込んでログインした。
スマートフォンを「iPhone」としたり、「インスタグラム」に言及したりと、具体的な名詞を挙げて書いています。
さらには、「ホームボタンを押してロックを解除」や「パスワードを打ち込んでログイン」と、より詳しい内容まで書かれています。
例文2は、視覚で得られる情報を書き写しただけではなく、その前後や裏側まで観察したのです。
そうすることで、内容が具体的になり、文章に動きが生まれました。
物事を細部まで観察することで、活きた文章になったのです。
もちろん、必ずしも例文2が正解という話ではありません。
書き手が伝えるべき内容や、前後の文章によって、その最適解が変わるからです。
ただし、例文2のような文章を書くようなクセをつけたほうが、描写の選択肢は広がります。
詳しい描写をするためには、モノの細部まで目を向けることは必須なのです。
執筆している途中、「描写がなかなか上手くいかない」と感じることがあります。
ひょっとすると、漠然とした目で物事をとらえているのかもしれません。
じっくりと観察することで、新たな選択肢がどんどん生まれてきます。
より良い描写表現にするために、物事の細部に注目してみましょう。
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