創作における「外側」と「内側」の構成
創作には、大きく分けて2つの構成があります。
今回はその概要について考えていきましょう。
まずひとつは、作品の構成です。
これは作品の概要についての構成です。
● どのジャンルの作品にするか
● 文字数はどのくらいにするか
● どのような世界観で書き、どのように締めるか
など、作品の方向性を大まかに決める構成です。
その小説が外側からどう見えるのか、どのように扱われるのかを決める作業ですね。
もうひとつは、物語の構成です。
ここでは、物語を組み立てるために必要となる事柄を設定します。
● プロット
● 場面
● 登場人物
など、細かなところまで詰める構成です。
その小説を内側から見て、どのように創りあげていくのかを決める作業です。
なぜ「構成」について体系的に考えるのかというと、実際に物語を書く作業よりも重要であるからです。
具体的には、ここをしっかり固めなければ収拾がつかなくなる恐れがあるのです。
「作品の構成」を終えて書き手が満足してしまえば、「物語の構成」がおろそかになります。
前者で扱う情報量は頭のなかで完結できる程度のものかもしれませんが、後者の場合はメモか何かに書き出さなければ、細かい設定にばらつきが生じますね。
すると、物語全体が散らかってしまい、途中で投げ出したくなってしまうのです。
もちろん、逆のパターンもあります。
以前、「自分が書いている作品がエンタメ小説なのか純文学なのかがわからない」といった相談を受けました。
これは「作品の構成」がまとまっていないからこそ起こる現象です。
物語ばかりに注視してしまい、大前提であるはずの「作品の在り方」が迷子になってしまったのです。
だからこそ、構成はしっかりと分けて考えることが必要なのです。
「構成が大事」というのは、書き手であればわかりきっているでしょう。
構成にかける努力を具体的なものにするためにも、体系化して考えることがポイントになるのです。
そうすれば、物語としてまとまりが出るのはもちろん、執筆にかかる時間も短縮できます。
構成するときは、ぜひこの考え方を当てはめてみてください。
■ 参考
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