【大変】「書く仕事」はおすすめしない【儲からない】

 

時折、「書く仕事」について相談を受けることがあります。

 

「どうやったら物書きになれるの?」

「どんなふうに稼いでるの?」

「どのくらい儲かるの?」

 

ある程度具体的に答えたり、はぐらかして答えなかったりと、相手の本気度によって対応はさまざまです。

 

 

ただし、前提となるスタンスだけは決めています。

私は、書く仕事をおすすめしていません。

 

理由は主に2つあります。

 

 

理由その1 書く仕事は思っているよりも大変

相談された内容を裏読みすると、どうやら「楽して稼げる」と思われていることが多いようです。

たしかに書く仕事は、場所や時間を問わず作業ができますし、いわゆる肉体労働でもありません。

何と比べるかにもよりますが、捉え方によっては楽なのでしょう。

 

ただし、執筆は知能労働であり、当然のように疲れもあります。

休みらしい休みもなければ、業務の明確な終わりもありません。

一定の成果を出したとしても、賞賛とともに多くの批判にさらされることもあります。

このように考えると、は決して楽な仕事ではないのです。

 

かつては私自身も、どこかで書く仕事に幻想を抱いていました。

が、やはりそれは幻想でしかなかったのです。

したがって、書く仕事に幻想を抱いている人には、チャレンジする前に「現実」を知らせるようにしているわけです。

 

 

理由その2 稼げるけれど、儲かるとはいえない

文章でマネタイズすること自体は、とてもかんたんです。

いきなり「作家デビューしたい」とか、「有名になりたい」というわけでなければ、誰でも実現できます。

しかし、だからといって儲かるとは限りません。

文章を書く仕事は、マネタイズの効率がとても悪いのです。

 

たとえば新人文学賞を獲り、「賞金50万円」をゲットしたとしましょう。

仮にその書き手が作品を”数週間で書き終えた”のであれば「儲かる」といえますが、そう上手くはいきません。

「何か月もかけて書いた」ならまだしも、「何年もかけて書いた」という場合も多いでしょう。

コストパフォーマンスだけで考えれば、その「賞金50万円」は十分な金額とはいえなくなります。

 

もっと具体的なところで考えましょう。

これは私の実体験ですが、「何日もかけて書いたのに数百円しかもらえなかった」こともざらにありました。

なんなら、「報酬が未払いのままクライアントに逃げられる」こともありました。

後者は特殊すぎる状況なので参考にはなりませんが、前者にみられる「効率の悪さ」は今なお感じているところです。

 

今すぐ儲かりたいのであれば、執筆以外のもっと効率的な方法を考えるべきです。

 

 

「でも、それでも」というあなたに

前項、前々項の内容を踏まえた上で、あきらめきれない人もいるでしょう。

 

「書く仕事が大変なことだとわかった」

「お金が儲からないこともわかった」

「でも、それでもどうしても書きたい」

 

このように感じたあなたは、書く仕事についてそれなりに本気で考えているはずです。

私自身、その「不安定な熱意」はもっていて、今でも大事に温め続けています。

同じ熱意をもっているあなたのことを、私は全力で応援したいと思っています。

 

もちろん、私自身は地位も名誉もない「ひとりの書き手」であり、あまり偉そうなことはいえません。

「おすすめしない」というスタンスにも、変わりはありません。

ただ、今こうして記事を書いている以上は「発信する立場」になるため、公開できる情報はすべて公開します。

険しい道ではありますが、一緒に歩んでいきましょう。