【取材】「質問する」という行為について【対面形式】

 

取材をする上で、「誰かに質問するチャンス」を得られることがあります。

取材対象である当事者とのアポがとれた場合はもちろん、知りたい情報をもっているであろう人物に質問する場合もありますね。

今回はこの「質問する」という行為について、一歩踏み込んでみましょう。

 

 

信頼できる人に聞く

情報を収集する手段はさまざまです。

現在もっとも多く使われているであろうインターネットはもちろん、テレビや雑誌など、世の中には情報があふれかえっています。

ただし「信憑性の有無」に重きをおいてみると、印象は変わってくるはずです。

 

ネットの情報についてはその信憑性を常に警戒するでしょうし、テレビや雑誌だって完ぺきではありません。

それに対して、信頼できる人から直接得られた情報は、精度が高くなるのです。

消防士ではない人から「消防士の仕事は大変だ」と聞いたとしても、きっとなにも響きません。

けれども実際の消防士から直接話を聞くことができれば、それを疑う余地はないはずです。

つまり対面形式での取材を成功させるためには、相手が信頼できるかどうかにかかっているのです。

 

 

濃密な情報を早く(速く)得られる

対面形式での取材に性質が似ているのが、「書籍」での情報収集です。

書籍を読むと、まとまった考えに触れることができる上に、書籍そのものを「根拠」として扱うこともできます。

書籍の欠点をひとつ挙げるとすれば、情報にたどりつくまでに時間を要することです。

著者の出自や思想などのバックグラウンドを調べることについては、対面形式で取材する場合も同じです。

ただし書籍を情報源にするのであれば、事前に本のタイトルや書かれている事柄を吟味しなければならないのはもちろん、内容を読みこんでしっかり理解する必要があります。

それでもまだクリティカルな事柄にたどりつかないことも多々あるため、その場合、書籍に目を通した時間は参考程度にしかなりません。

 

早く(速く)情報を得たいのであれば、対象者に実際に会って具体的な内容を聞いてみることをおすすめします。

情報が得られるのは当然として、相手の表情や仕草、話し方のニュアンスなどから、本筋ではないところの雰囲気まで読みとることもできます。

それらが内容を取捨選択する判断基準になったり、筆致や文体に影響を及ぼしたりもします。

質問を投げかける相手や、求めている情報の内容にもよるものの、やはり対面形式での取材がもっとも確実な収集手段といえます。

 

 

コスト以上の価値を目指す

前述したとおり、世の中には情報があふれかえっています。

手段にこだわりがなければ、私たちはいつでも気軽にその情報に触れることができます。

今回ご紹介した「質問する」という行為は、いかにもアナログかつシンプルな方法に感じるのではないでしょうか。

それでいて、対面形式での取材には労力や出費がつきものです。

日程を調整したり、場所を確保したりなど、なにかとコストがかかります。

交通費や食事代、あるいは謝礼を支払わなければならない場合もあるかもしれません。

 

しかし書き手がその取材を「必要」と思ったのであれば、情報を得るためのコストを惜しんではいけません。

それほどまでに「質問する」という行為は情報収集の手段として非常に優秀なのです。

もちろん、有意義な取材にするためには相応の準備が必要で、質問の内容もしっかりと精査してから臨まなければなりません。

時間やお金をかけても損にならない、むしろそれ以上の価値を得られる取材を目指しましょう。

 

 

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Posted by 赤鬼