「説明」の基本的な考え方
どのような文章でも、説明をしなければならない局面を迎えます。
このときわかりやすく説明できるどうかは、書き手の手腕にかかっているといえるでしょう。
今回は、説明の基本的な考え方に焦点をしぼってご紹介します。
大学生の間で一人旅が流行ってるとテレビで報道されていた。
まとまった休日を使って、みんなこぞって旅するようだ。
というのも、企業のサポートサービスを利用するため、旅に対するハードルが下がっているとのこと。
あと20年若ければ、私もこのサービスを使って一人旅したかった。
もちろん、これは良くない例です。
ほとんどの内容は、情報を右から左へ横流しにして読み手に知らせているだけです。
具体性がなく、どこか浮ついてみえますね。
改善しましょう。
大学生の間で、一人旅が流行ってるらしい。
春休みや夏休みなど、まとまった休日を使って旅するようだ。
というのも、一人旅のマネージメントを補助する企業があるらしい。
これによって、若者の旅に対するハードルが下がっているのも要因のひとつだ。
あと20年若ければ、私もこのサービスを使って一人旅したかった。
ここで何が行われたのか。
結論からいえば、事実を整理し、再構築したのです。
説明がわかりやすくなるかどうかは、この作業によって決まります。
例文の場合、「テレビで観た」という事実を伝える必要はありません。
まずはその部分を削りました。
さらには「まとまった休日」や「企業のサポートサービス」の内容をより具体的にして、伝えるべきことを伝えられるように改善しました。
加えて、このような説明文では「らしい」や「ようだ」という伝聞表現が多くなります。
言い切れるところは、積極的に言い切るように心がけるが大事です。
これらの内容は、事実を整理し、再構築する作業があってこそのものです。
知らせることと、説明することはまったく違うのです。
既存の情報をただ知らせるだけでは、その文章に価値は生まれません。
情報を一度噛み砕き、自分のものとして扱うことが必要です。
すると、そこに具体性が生まれ、伝えるべき要点を絞ることができるのです。
「なんとなく」で伝えようとせず、自分なりの解釈をもってから説明できるようになりましょう。
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