【GW企画】書き手が見ておくべきプライムビデオの作品【Amazonプライム】【創作に活かす】
ゴールデンウィークに突入しましたね。
開放感満載の大型連休であったはずが、新型コロナウイルス感染防止のため、”自粛”している方がほとんどでしょう。
そこで今回は、創作に挑戦する書き手が観ておくべき映像作品をご紹介します。
もちろん、店舗でレンタルする状況は想定していません。
Amazonプライムビデオの作品に限定して、自宅にいながら視聴できるコンテンツを取り上げます。
書き手は書籍を買うことが多いので、すでに多くの人がAmazonプライムを利用しているかと思います。
まだ登録していない場合は、無料体験から始めてみてはいかがでしょうか。
執筆活動に役立つであろうコンテンツを、独断と偏見と直近の印象のみで厳選しました。
参考になれば幸いです。
『THE PURGE(パージ)』 舞台設定やテーマの反復
まずは超有名な作品から。
■ THE PURGE
アメリカで「年に一度、殺人を含むすべての犯罪が合法になる日」を制定した話ですね。
最初にご紹介するには、過激な作品かもしれません。
元々は映画ですが、あえてドラマ版をリンクに貼りました。
というのも、ここから舞台設定やテーマの反復を学べるからです。
創作するにあたって思いついた「おもしろい舞台設定」や「特異なテーマ」は、それだけでも大きな価値があります。
ただしそれは「物語の土台」としてのみ機能することが多く、作品として成立させるにはそこからどのように積み重ねるかが重要です。
エンタメ作家であれば、舞台設定をそのままにシリーズ化することがあります。
純文学作家の場合、大きなテーマをほかの作品にトレースしながら、複数年にわたって描くことが多いですね。
THE PURGEはドラマ版だけでなく、映画も複数の作品がリリースされています。
作品の土台となる舞台設定や、そこに共鳴するテーマを、あらゆるタイムスパンで描いているわけです。
書き手としては非常に参考になるでしょう。
『Re:CREATORS』 登場人物との関係性
次にご紹介するのはアニメ作品です。
■ Re:CREATORS
「アニメや漫画、ゲームのキャラクターが現実世界に流入する」というお話です。
もちろんここでいう”現実世界”とは私たちからするとアニメの世界なので、説明するとややこしくなるのですが……。
ここから何を学べるのかというと、自分が創造した登場人物との関係性です。
ほとんどの書き手は、登場人物との距離をおきます。
だからこそ自分自身でも彼らを愛することができたり、慈しむ気持ちが芽生えたりと、特別な関係が成立するわけですね。
たとえば「作者=主人公」とした場合、この関係性を築くことは難しいでしょう。
私小説ないしそれに準じる描き方をした作品ですら、登場人物に近づきすぎないよう注意するのが定石です。
この作品は、そんな創り手とキャラクターとの関係性を如実に描いてくれています。
たとえステレオタイプな描き方がなされている”キャラクター”でも、彼らを愛するクリエイターたちの姿や、ともに苦難に立ち向かう様子から、そこには熱い血が通っているように思えてくるのが不思議です。
「よくある異世界転生モノ」などと、軽々に扱ってはいけません。
書き手として、学びがある作品といえます。
『シン・ゴジラ』 メタファーの描き方
最後は日本の映画を取りあげます。
■ シン・ゴジラ
物語の大筋については、もはや説明不要ですね。
あまりにも有名すぎる作品であり、すでに多くの方が視聴済みでしょう。
書き手は、この作品を通じてメタファーの描き方を学ぶことができます。
あくまで通説ですが、初代『ゴジラ』は”核兵器”のメタファーといわれています。
一方『シン・ゴジラ』で暗に描かれているのは、”3.11の震災”です。
「戦後」「震災後」という社会状況が大きく変化した局面での人間の在り様や組織の動き方を、あの巨大生物に投影しているわけですね。
世界中が未知の感染症に苛まれている現在、ややもすると通じるものがあるかもしれません。
創作では、あえて遠まわしに、隠しながら書いたほうが伝わる場合があります。
とくに大きなテーマを扱う場合、ノンフィクションとして描くことも必要ですが、受け手によっては拒否反応を示すことも珍しくありません。
物語としてエンタメ的に風刺したほうが、多くの人に届きやすくなるのです。
この作品では「描きたいこと×物語」の関係性をわかりやすく読みとることができるでしょう。
作品自体のスケールはとてつもなく大きいものの、テーマとの距離感やその盛り込み方などは非常に参考になるはずです。
最後に
これまで、個別の作品紹介はなるべく控えてきました。
広告収入を目的にサブスクリプションをおすすめすることも避けています。
しかし今、世界全体が感染症という存在に苦しめられている状況です。
娯楽や気分転換につながるコンテンツを積極的に提言することも重要だと考えました。
今のところ、書籍を紹介する予定はありません。
小説は皆さんも普段から読んでいるでしょうし、楽しむ読書の方法はきっとよく知っているでしょう。
書き手である以上、ときには「強度の高い読書」も必要ですが、今はユーモアやカタルシスが足りない状況といえます。
ほかの分野のコンテンツを間借りして、気楽に楽しみながらインプットしてもいいのではないでしょうか。
どんなかたちであっても、この期間に吸収したことは書き手としての「学び」や「成長」につながるはずです。
見たこと、思ったこと、考えたことを、収束(終息)後の活動に活かせるようにインプットしていきたいですね。
一緒に頑張りましょう。
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