一歩踏み込んだ表現で、厚みを加える

2017年8月15日

 

 

言葉を自在に操ることができれば、書くことをより楽しめるようになります。

楽しみながら書いた文章はいきいきとしたものになり、結果として読み手を満足させることができるのです。

 

ただし、言葉を自在に操るには練習が必要です。

例文をみながら考えましょう。

 

 

例文
 剣道は、個人で行うスポーツだ。

 

決して悪い文章ではありません。

しかし、これだけでは面白みに欠ける印象があります。

 

ここで、一歩踏み込んだ表現を考える必要が出てきます。

工夫するのは、たった一言です。

 

 

 

改善文
 剣道は、個人で戦うスポーツだ。 

 

「行う」ではなく、「戦う」です。

実際に試合が行われる様子だけでなく、競技者の意気込みを思い浮かべることができますね。

感受性が豊かな読み手であれば、練習を重ねる経緯や、対戦後の感情まで想像することもあるでしょう。

 

言葉ひとつ変わっただけで、文章の厚みが増すのです。

全体からみれば、細かい違いなのかもしれません。

しかし文章の善し悪しは左右するのは、その細かい違いであることは事実です。

 

無難な表現ばかり使えば間違いは減りますが、読み手の心は動きません。

書くことに慣れてきたと感じたら、一歩踏み込んだ表現を使ってみましょう。

 

もちろん、書き手にとって、それはとても勇気のいることです。

適切な表現や、使うべきタイミングを見極めるのが難しいからです。

 

克服するには、挑戦をくりかえすことがいちばんの近道です。

例文のように「行う」を「戦う」にするなど、表現を工夫することを考えながら書きましょう。

 

このような表現を自然に使えるようになれば、書き手としてのレベルが高くなった証拠といえます。

なにより、冒頭に書いたように、書くこと自体が楽しくなります。

今よりも良い文章を書けるように、少しづつチャレンジしていきましょう。

Posted by 赤鬼