小説執筆のための訓練

2018年11月17日

 

小説執筆のための練習方法はさまざまで、人によって合う・合わないも違ってきます。

これから作家を目指す人は、どの方法から手をつけたらいいのか迷ってしまうでしょう。

 

よく見聞きする訓練のひとつが、「読んで、書いてのくりかえし」ですね。

とにかく小説を読んで読んで、今度は自分で書いて書いて。

もちろん、この訓練は効果があるでしょう。

 

しかし、多大なコストを要するのは事実です。

小説を買うお金もそうですが、読む時間や書く時間もかかります。

 

今回ご紹介するのは、誰でも手軽に始められる方法です。

コストもほとんどかからず、効果は絶大です。

 

前置きが長くなったので、簡潔にご紹介しますね。

日記を書けばいいのです。

 

しかし小説執筆のための訓練ですから、思うがままに書いても意味がありません。

たとえば、次のような文章です。

 

 

原文

久々に彼女とランチをした。

ハンバーグがおいしかった。

 

正直なところ、このような日記であれば書かないほうがマシですね。

 

この訓練のポイントは、他人の目を意識することです。

誇張したり、美化したり、なんなら嘘をついたってかまいません。

他人から読まれることを意識するのが重要で、これが小説に役立つスキルを育ててくれるのです。

 

 

改善文

久々に彼女とランチをした。

思えば、初デートで利用した大手チェーンのハンバーグレストランだ。

変わり映えのない盛り付けがなされたハンバーグ。

どこかの工場で大量生産されているソースの風味と、出来合いならではの統一された食感。

それら全ての要素が、付き合った当時の気持ちを思い起こさせた。

 

どうせ書くなら、このように書きましょう。

小説に使えるかどうかは別として、かんたんに実践できることは確かです。

やみくもに練習するとなると継続できない可能性が出てきますが、日記を書くくらいならなんとかなりそうですね。

たまに集中してやるよりも、よほど効果が見込めるでしょう。

 

忙しくて時間がとれないときは、印象的な場面を切り取るだけでもいいでしょう。

 

事細かに出来事を羅列するのではなく、自分が事象をどのように表現するかが大切なのです。

 

さらにこれを日常的に行うことで、作家としての「目」を養うことができます。

ぜひ、実践してみてください。

 

 

創作

Posted by 赤鬼