おもしろいエンタメ小説は「設定」で決まる
小説の「おもしろさ」を感じるのは、具体的にどの部分なのでしょう。
こちらの記事から一部引用して、次に挙げる作品の内容から考えてみましょう。
● たった1人の生き残りを賭けて、クラスメイト同士で殺しあうこととなった
● 全国にいる「佐藤さん」を鬼役として、命を賭けた「鬼ごっこ」が始まった
● 命令に従わなければ殺される、凄惨な「王様ゲーム」に参加することになった
これらの作品に興味をもつきっかけとなったのは、「設定」ではないでしょうか。
どの作品も、手にとって読みたくなるような斬新な設定で書かれていますね。
読み手はここに関心をもったからこそ、購入を決めたはずです。
先に挙げた記事にも書きましたが、これらのストーリーそのものに独自性があるかといえば疑問が残ります。
しかしながら、どれも先の展開を知りたくなる作品ばかりですね。
その要因は、独創的な設定にあります。
普段は想像もしないような設定の上で展開されていくストーリーは、とても魅力的に映ります。
もちろん登場人物の心理や感情、言動や行動なども、目を離せないものになります。
エンターテインメント小説を書こうとしている人は、「ストーリーの展開」や「キャラクターの描き方」にこだわりがちです。
他の作品に類を見ない独自性や、その小説でなければならない必然性などを、そこに投じようとするのです。
しかし小説において、ストーリーそのものが占めるおもしろさの割合はそれほど多くないのです。
無謀ともいえる試練にチャレンジするのは自由ですが、注力したほうが効率が良いでしょう。
おもしろいエンターテインメント小説を書きたいのであれば、こだわるべきは設定なのです。
良いアイディアが生まれ、目に見えるカタチになったとき。
きっと、世界はその作家を放っておかないでしょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません