「のだ」を使った表現を使いこなす
今回は、「のだ」を使った表現について考えましょう。
「だ・である調」で書かれた文章に用いられる語尾のひとつですね。
最初に、「のだ」の特性について知っておきましょう。
「のだ」は、「だ」や「である」で締める語尾よりも伝える力が強くなります。
例文で比較してみましょう。
例文
A) あの日、彼女は僕に手を振った。
B) あの日、彼女は僕に手を振ったのだ。
比べてみると、一目瞭然ですね。
Aよりも、Bのほうが強い意思をもって伝えているように感じます。
「のだ」は文章のリズムを変えることもできます。
語尾が「だ」や「である」で続くとき、「のだ」をはさむことで平坦な文章を防ぐことができるのです。
ただし、この場合は注意が必要です。
同じ語尾の連続を避けることを目的として使ってしまうと、伝える内容にばらつきが生まれることがあります。
あまり強調したくない内容に「のだ」を使うことは、書き手の本意ではないはずです。
それに加え、もしも「のだ」を乱立させてしまうと、それこそ文章が平坦化して、のっぺりとした印象になります。
せっかく使うのであれば、強調すべき箇所を見極めて伝えたほうが賢明ですね。
書き手は、強く伝える表現を使いこなさなければなりません。
「のだ」を使うときは、強調するときのみに限ったほうがベターです。
ここぞというときに内容をブーストさせる。
そのようなイメージをもって、伝えるべきところをしっかり伝えましょう。
■ 参考
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