【文章の独自性】オリジナリティを鍛えるトレーニング【3つの方法】
書き手が求めるものとして、「独自の視点」や「独特な感性」があります。
押しなべて「オリジナリティ」と言いかえることができます。
今回は、このオリジナリティを鍛えるトレーニングをご紹介します。
方法論として考えるときりがなく、とてもひとつのメソッドで語れるようなものではありません。
効果的にアウトプットする
オリジナリティは、インプットするだけでは鍛えられません。
継続的なインプットを心がけることは大事ですが、こればかりに頼っていると書き手が受け身になりがちです。
読んだ本の内容を噛み砕いたとしても、いざ書いてみると自分の言葉ではないように思えたり、紋切型の文章から抜け出せなくなったりすることもありますね。
もっと積極的に物事を表現する機会がなければ、オリジナリティは鍛えることができません。
そこで必要になるのは、効果的なアウトプットです。
アウトプットの例
次のような例は、アウトプットとして適切といえます。
● アニメや漫画や映画を文章にする
⇒ 視覚要素を文章にする
● 他言語で書かれた本を翻訳する
⇒ 自分の言葉で書き直す
● 小説をアレンジして書き直す
⇒ 独自の要素を編む
労力を要する作業ばかりですが、能動的に書かざるを得ないものばかりです。
主な題材は既存のものを使いながらも、そこで書かれた文体や筆致には書き手のオリジナリティがにじみ出てくるはずです。
なかでもおすすめしたいのは、「小説をアレンジして書き直す」ことです。
たとえば「コンビニ人間」という作品があります。
この作品の場面や展開、登場人物の人格など、物語の骨格となる部分を抽出します。
それをもとにアレンジを加え、「習作」として書きます。
主人公の性別を逆転させたり、舞台をスーパーマーケットにしたりなど、自分らしい要素に変換するのです。
そこには書き手のオリジナリティが見えてくるはずです。
書いている間も楽しめますし、書き終えてから原作と読み比べるのもおもしろいですね。
おすすめしない方法
文章力を向上させるトレーニングのひとつに、読書感想文を書くことが挙げられます。
オリジナリティを鍛えることに主眼を置いたとき、これが適切であるとはいえません。
読書感想文とは、既存の文章に乗っかり、文脈をなぞり、流れを引き継いで文章を完成させます。
その構造上、読書感想文は「独自の視点」や「独特な感性」の割合が低くなるのです。
たしかに読書感想文を書くことから得られるものは多く、その作業が無駄だとはいえません。
しかし「オリジナリティを鍛える」という意味では、ほかの方法を選択したほうが良いのではないでしょうか。
題材を流用しながらトレーニングするのなら、目で見えるものを文章化するほうが効果的です。
あるいは他言語を翻訳する作業のほうが、文章力を向上させることができるでしょう。
前項でお伝えしたとおり、既存の物語を自分用に変換するのも有効ですね。
工夫なく、オリジナリティを鍛えることはできません。
楽なトレーニングではありませんが、勇気をもってチャレンジしましょう。
■ 参考
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません