【雰囲気から細部】人間観察を具体的に考える【意外な要素】【視線の先】
書き手が人間観察をするときは、さまざまな情報を一瞬で読み取らなければなりません。
今回扱うのは、「雰囲気」「細部」「意外な要素」「視線の先」の4つです。
これらの複合的な情報を収集し、想像を膨らませていきます。
詳しく見ていきましょう。
観察するのは「雰囲気」から「細部」まで
電車のなかで「キレイなおねえさん」を見かけたとします。
その様子から、「キレイな雰囲気」構成する要素を探しましょう。
キレイなおねえさんを「観察」する
● 髪がサラサラで、その色味も落ち着いている
● 服も、バッグも、アクセサリーも、高級ブランド品だった
● 立ち振る舞いが「女性的」で優雅だった
これがいわゆる「細部」ですね。
その人物から感じた雰囲気をもとに、詳しく観察することで「その雰囲気たらしめるもの」を紐解きます。
細部を得たことにより、具体的なイメージが膨らんできます。
キレイなおねえさんから「想像」する
● こまめに美容院に通っている
● 給料のほぼすべてをファッションに費やしている
● 今、彼女は素敵な恋をしている
詳しく観察すればするほど、人間の在り方は明瞭になってきます。
しかし他人様をジロジロ観察するのにも限界がありますから、ほどほどにしましょう。
もちろん事実確認をする必要もありません。
創作に役立てることが目的ですから、不審者に成り下がらないよう気をつけましょう。
「意外な要素」でさらに紐解く
観察を通して、「意外な要素」が見つかるとおもしろくなります。
たとえば、このような要素を発見したとしましょう。
「意外な要素」を発見する
● 靴だけがボロボロだった
⇒ 実際は足元までお金がまわらない
● 手が荒れていた
⇒ 飲食関係の仕事をしている
● 鼻毛が出ていた
⇒ 詰めが甘い性格だ
雰囲気から漏れ出る細部が、感じていた印象を壊すわけです。
「人間の在り方」は単純ではありません。
とくに外(社会)に出たときには、なんからの仮面や防具を身にまとって、それが何層にも重なっています。
こぼれ落ちた意外な要素を見つけると、その人の本質に近づくことができます。
「視線」からさらに紐解く
人間は、見かけで判断できない部分が多々あります。
観察するとき、対象の表情や仕草を見ることでそれを補います。
もっともかんたんでわかりやすいのは「視線」です。
例
● 車内に掲載された求人広告を見ている
⇒ 今の職場に不満があるのかもしれない
● スマートフォンに目を落としている
⇒ 彼氏と連絡をとっているのかもしれない
● ちらちら、こちらを見ている
⇒ どこかで会っているのかもしれない
視線の先を追うことで、内側にある意識を垣間見ることができます。
人物像のイメージが具体的にな、場合によっては「今考えていること」が読みとれることもあります。
もちろん、他人に限定して観察する必要はありません。
身近な人であっても、同様のプロセスを経て、人間の様子をインプットします。
アウトプットとなるのはもちろん、「創作」ですね。
得た情報を役立てながら、リアリティのある人間を描いていきましょう。
■ 参考
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